電子印鑑GMOサインの使い方|送信から署名までの流れと受信側の手順
電子契約サービスを導入したものの、「結局どこから何をクリックすれば契約が完了するのか」でつまずく人は少なくありません。この記事では、電子印鑑GMOサインを例に、契約書を送る側の準備から相手が署名を終えるまでの流れを、操作の順番どおりに整理します。あわせて、WordファイルをPDFに直す手順や、受信側が「メールが届いたけど何をすればいいか分からない」ときの対応も説明します。
この記事の結論
- 電子印鑑GMOサインの基本的な使い方は、①PDFの契約書を用意する→②送信先の宛先を登録する→③押印欄・署名欄を配置する→④送信する→⑤相手がメールのリンクから署名する、という5ステップです。
- Wordで作った契約書はそのままでは配置がずれることがあるため、Word側でPDFとして保存・書き出しをしてからアップロードするのが安全です。
- 受信側はアカウント登録をせずに、届いたメールのリンクから内容を確認して署名できる方式が用意されているため、相手方に事前の準備をお願いする必要は基本的にありません。
電子印鑑GMOサインとは?まず押さえる仕組み
電子印鑑GMOサインは、紙の契約書に押印して郵送していた一連の流れを、オンライン上で完結させるための電子契約サービスです。契約書のPDFをアップロードし、相手のメールアドレス宛に署名依頼を送ると、相手はブラウザ上で内容を確認して署名する、という形になります。締結が終わると、双方が同じ電子ファイルをダウンロードできる状態になります。
仕組みを理解するうえで大事なのは、「印影の画像を貼る」ことが本質ではない点です。電子契約では、誰がいつその文書に合意したかという記録(電子署名やタイムスタンプ、操作履歴)が残ることに意味があります。画面上の印影はあくまで見た目の要素で、実務上の裏づけは記録側にあると考えてください。
GMOサインには、サービス事業者が契約当事者に代わって署名する「立会人型(メール認証型)」と、契約当事者それぞれが電子証明書を使って署名する「当事者型」の考え方があります。どちらを使えるか、どちらが標準かは契約しているプランによって変わるため、自社の管理画面と公式サイトの説明をあわせて確認してください。
送信側の使い方|契約書を送るまでの5ステップ
まず、締結したい契約書をPDFで用意します。このとき、日付欄や金額欄など、あとから直したい箇所が残っていないかを先に確認しておきます。電子契約は締結後の差し替えができない前提で運用するため、送信前のチェックが紙の契約以上に重要になります。
次に管理画面から新規の文書登録に進み、PDFをアップロードします。続いて署名を依頼する相手(宛先)を追加します。ここで入力するのは相手の氏名とメールアドレス、そして「署名者」なのか「確認だけの回覧者」なのかといった役割です。社内の上長承認を挟む運用にしている場合は、承認者を自社側の順番に入れておきます。
三つめのステップが、押印欄・署名欄の配置です。アップロードしたPDFのプレビュー上で、誰の署名をどこに置くかをドラッグして指定します。日付やフリーテキストの入力欄を相手に記入してもらいたい場合も、この画面で配置します。配置漏れがあると相手が署名できずに差し戻しになるので、ページ数の多い契約書ほど最終ページまでスクロールして確認してください。
最後に、件名と本文メッセージを整えて送信します。本文には「何の契約か」「いつまでに署名してほしいか」を一言添えておくと、相手が迷いません。送信後は一覧画面でステータス(送信済み/閲覧済み/完了など)を追えるので、期限が近いのに動きがない相手には、メールか電話で軽くリマインドします。
電子印鑑GMOサインの料金プラン
電子印鑑GMOサインの料金は次のとおりです。改定されることがあるため、申し込み前に公式サイトで最新の内容をご確認ください。
| プラン | 月額 | 1件あたりの送信料 | ユーザー数 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| お試しフリー | 0円 | 契約印タイプ0円(月5件まで)/実印タイプは利用不可 | 1名 | — |
| ライト | 年間契約 8,800円/月(税込9,680円)、単月契約 9,500円/月(税込10,450円) | 契約印タイプ100円(税込110円)/実印タイプ300円(税込330円) | 記載なし | — |
| スタンダード | 年間契約 24,000円/月(税込26,400円)、単月契約 26,000円/月(税込28,600円) | 契約印タイプ100円(税込110円)/実印タイプ300円(税込330円) | 記載なし | — |
| ビジネス / エンタープライズ | 記載なし(利用規模に応じて個別案内) | 記載なし | 記載なし | — |
受信側の手順|メールが届いたら何をすればいい?
署名依頼を受け取った側は、メール内のリンクをクリックするところから始まります。ブラウザで契約書が開くので、まず内容を最後まで読みます。スマートフォンでも開けますが、条文の多い契約書はパソコンの大きな画面で確認するほうが読み落としが減ります。
内容に問題がなければ、画面の案内に沿って署名欄をクリックします。氏名の入力や印影の選択を求められることがあり、指定された入力欄(日付や会社名など)があれば埋めていきます。すべての必須項目を埋めると「完了」ボタンが押せるようになり、押した時点で自分側の署名が終わります。
立会人型の方式では、受信側がアカウントを作らなくても署名できるようになっているのが一般的です。もし内容に修正したい点がある場合は、その場で署名せず、依頼元に連絡して差し替え・再送をお願いします。無理に署名を進めるより、いったん止めるほうが結果的に早く済みます。
なお、受信メールが迷惑メールフォルダに振り分けられるケースもあります。「届かない」と言われたら、相手に迷惑メールフォルダの確認を依頼し、それでも見当たらなければメールアドレスの綴りを確認して再送してください。
PDFとWord、どちらで用意する?ファイル準備のコツ
アップロードするファイルは、PDFを基本と考えてください。Wordのまま扱うと、閲覧する環境のフォントや余白設定によって改ページ位置が変わり、署名欄を配置した場所とずれてしまうおそれがあります。契約書の見た目を固定するという意味でも、PDF化してからのアップロードが無難です。
WordからPDFにする手順はシンプルです。Wordで契約書を開き、「名前を付けて保存」または「エクスポート」からファイル形式にPDFを選んで保存します。保存後は必ずPDFを開き直し、文字化けや図表の崩れ、ページ数が想定どおりかを目視で確認します。
加えて、契約書の末尾にある署名欄のスペースにも注意します。紙の契約書テンプレートをそのまま使うと、押印欄が小さすぎて電子の印影が枠からはみ出すことがあります。電子契約に切り替えるタイミングで、署名欄をやや広めに取ったテンプレートを作り直しておくと、以降の運用が楽になります。
スキャンした紙の契約書をPDF化して送ることもできますが、画像として取り込まれたPDFは文字検索ができず、あとから条文を探すのに手間がかかります。可能な範囲で、元データからPDF化する運用に寄せていくとよいでしょう。
立会人型と当事者型、どちらを選ぶか
迷ったら、まず「相手が誰か」で見てください。取引先が多く、一件ごとのやり取りをスピーディに進めたい契約(業務委託、秘密保持契約、注文書のやり取りなど)では、相手側の準備が少なくて済む立会人型が使いやすい場面が多いです。相手にアカウント作成や証明書の準備をお願いしなくて済むためです。
一方、金額が大きい契約や、長期にわたる重要な取引、相手方が本人性の確認をより厳格に求めるケースでは、当事者型が検討対象になります。当事者型は電子証明書を用いるぶん事前の手続きが必要になるので、契約の重要度と手間のバランスで判断します。
また、契約の種類によっては、電子でのやり取りに制約がある文書や、書面での交付が求められる場面もあります。自社が扱う契約書がそれに当たるかどうか迷う場合は、送信を始める前に弁護士や司法書士に確認しておくと安心です。
締結後の保存についても、あわせて決めておきます。電子で受け取った契約書は電子のまま保存することが求められる考え方があり、電子帳簿保存法の要件が関わってきます。検索できる状態での保管やファイル名の付け方のルールは、所管官庁の資料を確認したうえで、社内のルールとして先に決めてしまうのがおすすめです。
送信前チェックと、つまずきやすいポイント
送信ボタンを押す前に、最低限この4つを見てください。①相手のメールアドレスの綴り、②署名欄の配置が全ページ分そろっているか、③日付や金額など空欄のまま残っていないか、④自社側の承認者を入れる運用なら承認順が正しいか。ここを押さえておけば、差し戻しの大半は防げます。
つまずきやすいのは、「署名者を誰にするか」の判断です。相手の担当者に送ってしまい、実際に締結権限を持つのは役員だった、というケースはよくあります。初めての取引先には、送信前に「どなたのメールアドレス宛に送ればよいですか」と一言確認しておくとスムーズです。
もう一つは、社内の運用ルールがないまま使い始めてしまうことです。誰がアカウントを持つか、どの契約は上長承認を挟むか、締結済みファイルをどこに保管するか。この3点だけでも先に決めておくと、担当者が増えたときに混乱しません。
料金体系や利用できる機能はプランによって異なり、改定されることもあります。送信件数の考え方や当事者型の利用可否など、費用に関わる部分は各社の公式サイトで最新の情報を確認してください。
判断に迷ったら専門家に相談を
電子契約の操作そのものは、慣れれば数分で終わります。難しいのはむしろ、「この契約書を電子で締結してよいか」「保存方法はこれで足りているか」といった周辺の判断です。文書の種類によっては書面での対応が求められる場合があり、判断を誤ると後から手戻りが発生します。
契約書の内容や電子化の可否については弁護士に、登記に関わる書類の扱いは司法書士に、保存方法や証憑としての取り扱いは税理士に相談するのが目安です。導入初期にいちど専門家と社内ルールを固めておくと、その後の運用がぐっと安定します。判断に迷う場面が出てきたら、自己判断で進めず、早めに相談してみてください。
よくある質問
GMOサインを使うには、相手側もアカウント登録が必要ですか?
立会人型(メール認証型)で送信する場合、受信側はアカウントを作らずに、届いたメールのリンクから内容を確認して署名できるのが一般的です。ただし当事者型を使う場合は、相手側にも電子証明書の準備が必要になります。どの方式が使えるかは契約中のプランによるため、管理画面と公式サイトの案内を確認してください。
Wordの契約書をそのままアップロードしてもいいですか?
アップロード自体ができる場合でも、レイアウトが環境によってずれ、署名欄の位置が想定と変わるおそれがあります。Wordの「名前を付けて保存」または「エクスポート」からPDF形式で保存し、開き直して崩れがないか確認してからアップロードするのが安全です。
送ったあとに契約書の内容を間違えていることに気づいたら?
締結が完了する前であれば、送信を取り消して正しいファイルで送り直すのが基本の対応です。すでに相手が署名を終えている場合は、覚書や変更契約で修正する形になることが多く、扱い方は契約内容によって変わります。判断に迷うときは弁護士に確認してください。
締結した電子契約書は、印刷して紙で保管してもよいですか?
電子で受け取った契約書は電子のまま保存することが求められる考え方があり、電子帳簿保存法の要件が関係します。紙に印刷して保管するだけでは要件を満たさない場合があるため、保存方法は所管官庁の資料を確認し、必要に応じて税理士にご相談ください。