クラウドサインの使い方|送信から締結までの流れと受信側の手順

・契約・電子署名・会社のはじめかた編集部(監修:田中 祐介)

「取引先からクラウドサインで契約書が届いたけれど、どう返せばいいのか分からない」「自社から送る側になったが、何から準備すればいいのか」。電子契約ははじめて触ると身構えますが、やることは紙の契約書とほとんど同じで、押印のかわりにメールのリンクから同意ボタンを押すだけです。この記事では、送信側の流れと受信側の流れを分けて、実際の操作の順番どおりに整理します。

この記事の結論

  • クラウドサインは、PDFの契約書をメール経由で相手に送り、相手がリンクから内容を確認して同意すると締結が完了する電子契約サービスです。
  • 受信側は原則としてアカウント登録をしなくても、届いたメールのリンクを開き、必要な欄を入力して同意ボタンを押すだけで対応できます。
  • 送信側は、①PDFを用意する②宛先のメールアドレスと氏名を入れる③署名欄や日付欄を配置する④送信する、の4ステップで進みます。

クラウドサインとは?わかりやすく言うと何をするサービスか

クラウドサインは、契約書のやり取りをウェブ上で完結させるサービスです。紙の契約書を印刷して製本し、印鑑を押して郵送し、返送を待つ——という一連の流れを、PDFのアップロードとメールのやり取りに置き換えるイメージで捉えると分かりやすいと思います。

仕組みとしては、送信者が契約書のPDFをアップロードし、相手のメールアドレス宛に確認依頼を送ります。相手がメール内のリンクから書類を開き、内容を確認して「同意する」操作をすると締結となり、双方に締結済みのPDFが共有されます。締結後のPDFには、いつ・誰が同意したかの記録が残る形になります。

紙の契約書では押印が「合意した証」でしたが、電子契約ではメールアドレスへのアクセスと同意操作がその役割を担います。そのため、誰のメールアドレスに送るか(相手方の契約権限がある人か)が、紙でいう「誰の印鑑をもらうか」と同じくらい重要になります。

送信者側のやり方|PDFの準備から送信までの4ステップ

最初にやるのは、契約書をPDFにしておくことです。WordやGoogleドキュメントで作った契約書は、PDF形式で書き出しておきます。このとき、署名欄や日付欄は空白のままにしておき、印影を貼り付ける必要はありません。文面の最終確認は、送信前のこの段階で済ませてしまうのが結局いちばん早いです。

次に、クラウドサインにログインして新しい書類を作成し、PDFをアップロードします。続いて宛先として、相手方の氏名とメールアドレスを入力します。社内の承認者や、相手方で複数名の署名が必要な場合は、確認する順番(誰の次に誰へ回すか)もここで設定します。

三つめが、書類上への入力欄の配置です。相手に入力してほしい場所——署名欄、会社名、日付、チェック欄など——を、PDFの該当箇所にドラッグして置いていきます。ここで置き忘れると相手が入力できないので、契約書の末尾の署名部分をひととおり見て、空欄が埋まる配置になっているか確認します。

最後に送信します。送信すると相手にメールが届き、相手が同意した時点で締結です。送信後は一覧画面で「送信済み」「確認中」「締結済み」といったステータスが見られるので、返ってこない場合はそこから状況を確認し、必要ならリマインドを送ります。

クラウドサインの料金プラン

クラウドサインの料金は次のとおりです。改定されることがあるため、申し込み前に公式サイトで最新の内容をご確認ください。

プラン月額1件あたりの送信料ユーザー数備考
Free0円無料(月2件まで)1名月の送信2件が上限。書類管理機能に制限
Light11,000円(税抜)/12,100円(税込)220円(税抜)/242円(税込)無制限AI契約書管理(インポート時)非対応、キャビネット機能なし
Corporate28,000円(税抜)/30,800円(税込)220円(税抜)/242円(税込)無制限専任CSM非対応、一部の内部統制機能に制限
Business / Enterprise記載なし(個別)記載なし(ボリュームディスカウントあり)記載なし料金は問い合わせ
出典:クラウドサイン 公式料金ページ(https://www.cloudsign.jp/price)・2026-09-21確認

受信者側のやり方|アカウントなしでサインする手順

受信側の手順はもっと簡単です。まず、送信元から「確認依頼」のメールが届きます。件名や差出人に相手の会社名が入っていることが多いので、心当たりのある取引かどうかをここで確かめてください。身に覚えのないメールのリンクは開かず、送信元に電話などで確認するのが安全です。

メール本文のボタンやリンクを開くと、契約書の内容がブラウザ上に表示されます。ここで全ページに目を通します。金額、期間、自動更新の有無、解約の条件など、あとから変更しにくい部分は特にしっかり読んでおきます。内容に疑問があれば、同意する前に相手へ連絡して修正版を送り直してもらいます。

内容に問題がなければ、設定されている入力欄に会社名や氏名などを記入し、画面の案内に沿って「書類の内容に同意」に進みます。これで締結が完了し、締結済みのPDFがメールで届きます。受信側は原則としてアカウント登録が不要なので、届いたメールから直接進められます。

もし社内で稟議が必要なら、同意する前に転送機能や、いったんPDFをダウンロードして回覧するなどの方法をとります。押してしまってから取り消すのは手間なので、「同意ボタンを押す前に社内確認」を習慣にしておくと安心です。

スマホでのやり方と、うまくいかないときの確認ポイント

クラウドサインはスマートフォンのブラウザからも操作できます。受信側であれば、スマホのメールアプリでリンクを開き、書類を表示して入力・同意する流れは基本的にパソコンと同じです。外出先で急ぎの契約に対応したいときは助かります。

ただし、スマホは画面が小さく、契約書の細かい条項を読み飛ばしやすいという弱点があります。金額の大きい契約や、はじめての取引先との契約は、できればパソコンの大きい画面で読むか、PDFをダウンロードしてから確認することをおすすめします。

「メールが届かない」という相談も多いです。まず迷惑メールフォルダを確認し、次に送信者にメールアドレスの綴りが正しいかを確認してもらいます。会社のメールがセキュリティ設定で外部リンクをブロックしていることもあるので、その場合は情報システム担当に相談するか、別のアドレスへ再送してもらう方法があります。

リンクを開いても書類が表示されない場合は、ブラウザを変える、アプリ内ブラウザではなく標準のブラウザで開き直す、といった対処で解決することがあります。それでも駄目なら、送信元に状況を伝えて再送を依頼しましょう。

締結後の保管と、社内で運用を始めるときの決めごと

締結が完了すると、締結済みPDFがサービス上に保管され、メールでも共有されます。ただし、サービス上に置いてあるから安心、と考えず、自社の共有ドライブにもダウンロードして保存しておくと、解約時や担当者の交代時に探しやすくなります。保存するときは「取引先名_契約種別_締結年月」のように命名ルールを決めておくと、後から検索できます。

電子的にやり取りした契約書の保存については、電子帳簿保存法など税務上のルールが関係することがあります。保存方法や検索要件の詳細は改正されることもあるため、国税庁の資料や顧問税理士に確認したうえで、自社の保存ルールを決めてください。

社内で使い始めるときは、最低限「誰が送信できるか」「いくら以上の契約は誰の承認を得るか」「相手先の誰のアドレスに送るか」の3点を決めておくと混乱が減ります。ひとり社長でも、将来人を雇ったときのために書き留めておくと後が楽です。

なお、契約によっては書面での作成が求められるものや、相手方が紙を希望するケースもあります。電子契約に切り替えられる範囲や、契約内容そのものの妥当性で迷ったときは、弁護士や司法書士などの専門家に確認したうえで進めると安心です。

よくある質問

クラウドサインで契約を受け取る側も、アカウント登録は必要ですか。

受信して同意するだけであれば、原則としてアカウント登録をしなくても、届いたメールのリンクから操作できます。自社が送信者になる場合や、締結済み書類を管理画面でまとめて見たい場合は登録が必要になります。詳しい条件は公式サイトの案内をご確認ください。

間違った内容のまま送ってしまいました。取り消せますか。

相手がまだ同意していない段階であれば、送信者側で書類を取り消し、修正版を送り直す運用が一般的です。すでに締結が完了している場合は取り消しではなく、合意書や覚書で内容を修正する対応になることがあります。取り扱いに迷う場合は弁護士などに確認してください。

クラウドサインで結んだ契約は、紙の契約書と同じように扱えますか。

電子的に合意した契約も契約として成立すると考えられており、多くの取引で利用されています。ただし、法令で書面の交付が求められる契約など、例外的な取り扱いがあるものもあります。自社の契約が電子でよいかどうかは、契約類型ごとに専門家に確認するのが安全です。

料金はどのくらいかかりますか。

送信件数や機能によってプランが分かれており、内容は改定されることがあります。最新の料金や無料で試せる範囲については、クラウドサインの公式サイトで直接ご確認ください。

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この記事は一般的な情報をまとめたものです。税務・法務・労務の個別の判断については、税理士・弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。 料金や条件は変わることがあるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトで最新の内容をご確認ください。