新卒採用媒体の掲載費用を比較|マイナビ・リクナビなどの料金体系の見方

・採用・労務・会社のはじめかた編集部(監修:田中 祐介)

「新卒を採りたいけれど、マイナビやリクナビに載せるといくらかかるのか」——検索してもなかなか金額が出てこない、と感じた方は多いはずです。就職ナビの料金は原則として非公開で、会社ごとの見積もりで決まります。この記事では、具体的な金額そのものではなく、料金がどう組み立てられているか、複数媒体をどの順番で比べればいいか、そして少人数採用の会社がどこにお金を使うべきかを整理します。読み終えたときに、営業担当に何を聞けばいいかが分かる状態を目指します。

この記事の結論

  • 新卒向け就職ナビの掲載費用は公式サイトに定価が出ていないことが多く、掲載期間・掲載枠のグレード・オプションの組み合わせで見積もられるため、各社の営業窓口から見積もりを取って比較するのが基本です。
  • 媒体を比べるときは「掲載料の総額」ではなく「エントリー1件あたり」「内定承諾1名あたり」に割り戻した採用単価で比べると、規模の違う媒体でも判断しやすくなります。
  • 採用人数が1〜数名の小さな会社では、大手ナビの最小構成・ダイレクトリクルーティング・合同説明会・紹介(人材紹介)を並べ、固定費型か成果報酬型かという観点で選ぶのが現実的です。

マイナビ・リクナビなど新卒採用媒体の費用はなぜ検索しても出てこないのか

新卒向けの就職ナビは、多くの場合ウェブ上に明確な価格表を掲載していません。掲載枠のグレード、掲載を開始する時期、掲載期間の長さ、オプションの有無によって金額が変わるため、「一社一社の見積もり」という形をとっているからです。検索して金額が見つからないのは、あなたの探し方が悪いわけではありません。

そのため、費用を知る最短ルートは、各社の公式サイトにある採用担当者向け(法人向け)の問い合わせフォームから資料請求・見積もり依頼をすることです。最新の料金や申込期限は必ず各社の公式サイトおよび営業担当に確認してください。

なお、就職ナビは「次の春に卒業する学生向けのシーズン」が決まっており、掲載申し込みの締切が前年のうちに来ることが一般的です。今から動くなら、まず自社が狙う卒業年度のスケジュールを確認するところから始めます。

就職ナビの料金体系は「基本掲載+オプション」でできている

料金の中身は、大きく分けて二層になっていると考えると理解しやすくなります。一層目が基本掲載料です。企業ページを何ページ分作れるか、写真や動画をどれだけ載せられるか、検索結果でどの位置に出やすいか、といった「枠の大きさとグレード」で段階が分かれているのが一般的です。

二層目がオプションです。学生に一斉に送るスカウトメール・DM、特集ページへの掲載、合同説明会への出展枠、原稿の制作や撮影、説明会の予約管理機能などがこれにあたります。基本掲載だけでは応募が集まりにくい業種・地域では、オプション側の比重が大きくなりやすい点は押さえておきたいところです。

見積もりを受け取ったら、まず「基本掲載がいくらで、オプションがいくらか」を必ず分けて書いてもらいましょう。合計額だけを見て他社と比べると、含まれているサービスが違うために比較が成立しません。値引き提案があった場合も、どの項目が減っているのかを確認します。

複数の媒体を比較するときに見る順番

比較は次の順に見ると迷いません。第一に「自社が採りたい学生がその媒体にいるか」です。総合型の大手ナビは登録学生数が多い一方で掲載企業も多く、知名度のない会社の情報は埋もれやすい傾向があります。理系限定、地域限定、業界特化といった媒体は母数が小さくても、自社の条件に合う学生の密度が高い場合があります。

第二に「費用の型」です。掲載期間ぶんの固定費を先に払う型か、スカウト送信数や採用決定時の成果に応じて払う型かで、リスクの持ち方が変わります。採用人数が読めない、初めての新卒採用、という会社は、固定費を大きく張るより変動費型から試すほうが軌道修正しやすいことが多いです。

第三に「自社の工数」です。ダイレクトリクルーティングやスカウト運用は、費用が抑えられても学生一人ひとりに文面を送る手間がかかります。担当者が兼務のひとり社長・小規模企業では、工数も広い意味でのコストとして見積もりに入れてください。

採用単価に割り戻して比べる

媒体ごとの掲載料をそのまま並べても、規模が違うため判断できません。そこで、見積もり時に営業担当へ「自社と同じ業種・規模・地域で、平均的にどのくらいのエントリー数が見込めるか」を確認し、掲載料÷想定エントリー数でエントリー単価を出してみます。あくまで見込みの数字なので幅で捉えますが、桁の違いは見えてきます。

さらに一歩進めて、エントリーから説明会参加、選考、内定承諾までの歩留まりを自社なりに置いてみると、内定承諾1名あたりのコストが概算できます。人材紹介のように成果報酬型のサービスと比べるときは、この「1名あたり」の土俵に揃えないと比較になりません。

初年度は自社の歩留まりデータがないので、採用実績のある同規模企業の話や営業担当のヒアリングで仮置きします。翌年からは自社の実績が最良の材料になるので、エントリー数・説明会参加数・選考通過数・承諾数を必ず記録に残しておきましょう。

採用人数が少ない会社はどう選ぶか

採用予定が1〜3名程度で、社名の知名度が高くない会社の場合、大手ナビの上位プランに予算を集中させるとコストに見合わない結果になることがあります。判断の順番としては、まず「学生に見つけてもらう」必要があるのか、「こちらから声をかける」ほうが現実的なのかを考えます。

知名度が低く、職種が専門的なら、スカウト型(ダイレクトリクルーティング)や大学のキャリアセンター・研究室経由、地域の合同説明会のほうが接点を作りやすいことがあります。一方、応募者の母数をとにかく増やしたい、選考に慣れた運用をしたいという場合は、大手ナビの最小構成から始めて、翌年の結果を見て枠を広げる進め方が無難です。

どの手段でも、学生が最後に見るのは自社の採用ページと社員の顔です。媒体費用を削っても、会社の魅力を言語化した原稿と写真、面接の対応品質にはある程度お金と時間をかけたほうが、結果的に採用単価が下がることが多いと言われます。

費用以外に確認しておきたい契約・実務のポイント

申し込む前に、掲載開始日と掲載終了日、原稿の修正が何回まで無料か、途中解約や返金の扱い、オプションの追加申し込み締切を書面で確認します。就職ナビはシーズン単位の契約が中心で、途中でやめても費用が戻らない条件になっていることがあります。

支払い条件も先に確認しておきましょう。掲載料は前払いか分割か、請求のタイミングはいつかによって、資金繰りの計画が変わります。掲載料は一般に採用のための費用として経理処理しますが、前払いの期間按分など具体的な取り扱いは顧問税理士にご確認ください。

また、応募者の個人情報を扱うことになるため、社内での管理ルール(誰が見られるか、いつ削除するか)も同時に決めておきます。採用選考の進め方や内定通知の扱いで判断に迷う場面が出たときは、社会保険労務士や弁護士に早めに相談すると安心です。制度や法令の詳細は所管官庁の資料もあわせて確認してください。

今日から動くなら、この順番で

まず、採用したい人数・職種・卒業年度を紙一枚に書き出します。次に、候補となる媒体を3〜4つ選び、各社の公式サイトから資料請求と見積もり依頼を出します。このとき「基本掲載とオプションを分けた見積もり」「自社と同規模の企業の想定エントリー数」の2点を必ずリクエストしてください。

見積もりが揃ったら、採用単価に割り戻して並べ、固定費型か変動費型か、必要な自社工数はどのくらいかの3軸で比較します。予算の上限を先に決めておくと、営業担当からの追加提案に流されずに済みます。

新卒採用は、内定から入社まで期間が空き、入社後は社会保険や労働条件通知の実務が発生します。初めて新卒を迎える会社は、掲載を申し込む段階で社会保険労務士に入社時の手続きと労働条件の整え方を、費用の経理処理については税理士に相談しておくと、入社時期に慌てずに済みます。

よくある質問

マイナビやリクナビの新卒採用費用は公式サイトで分かりますか?

掲載枠やオプションの組み合わせで金額が変わるため、定価として公開されていないことが一般的です。各社の法人向け問い合わせ窓口から資料請求・見積もり依頼をして、最新の料金と申込締切を確認してください。

複数の媒体の見積もりを比べるコツはありますか?

合計額ではなく、基本掲載料とオプションを分けて出してもらい、含まれるサービスを揃えてから比べます。さらに想定エントリー数で割った1件あたりのコストに換算すると、規模の違う媒体同士でも判断しやすくなります。

採用人数が1〜2名でも大手の就職ナビに載せるべきですか?

一概には言えません。知名度が低く職種が専門的なら、スカウト型や大学経由、地域の合同説明会のほうが接点を作りやすい場合があります。まずは最小構成や変動費型から試し、結果を見て翌年の配分を決める進め方が現実的です。

掲載料はどのように経理処理すればよいですか?

一般に採用活動のための費用として処理されますが、前払い分の期間按分など具体的な扱いは契約内容や決算期によって変わることがあります。自社の処理方法については顧問税理士にご確認ください。

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この記事は一般的な情報をまとめたものです。税務・法務・労務の個別の判断については、税理士・弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。 料金や条件は変わることがあるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトで最新の内容をご確認ください。