ドキュサインの料金プラン|無料版と有料プランの違いと選び方
電子契約を導入しようとして最初にぶつかるのが「結局いくらかかるのか」という疑問です。ドキュサイン(DocuSign)は世界的に使われている電子署名サービスですが、料金の考え方が「月額いくら」だけでは決まらないため、比較しづらいと感じる方が多いところです。この記事では、料金が何で決まるのか、無料で試せる範囲はどこまでか、有料プランに切り替える判断をどこでするかを、ひとり社長や小さな会社のバックオフィス担当者向けに順を追って整理します。具体的な金額は変動するため、最終確認は必ず公式サイトで行ってください。
この記事の結論
- ドキュサインの料金は「利用するユーザー(ライセンス)の数」と「送信できる契約書の件数」「使える機能の範囲」の組み合わせで決まるのが基本で、単純な月額だけでは比較できません。
- 無料トライアルや無料で使えるアカウントでは、送られてきた書類への署名は基本的に負担なく行える一方、自分から契約書を送る側の機能は件数や期間に制限があるのが一般的です。
- 年間の契約書送信件数と、署名を送る担当者が何人いるかをまず数え、それが少なければ無料トライアルで運用を試し、増えてきたら有料プランや他サービスと比較するのが現実的な順番です。
ドキュサインの料金体系は何で決まるのか
電子契約サービスの料金は、大きく「ユーザー課金型」と「送信件数課金型」に分かれます。ドキュサインは、契約書を送る側のユーザー(ライセンス)ごとに費用がかかり、そのライセンスで年間に送信できる件数の上限が決まる、という考え方が基本です。加えて、上位のプランほど、差し込み項目の設定、他システムとの連携、複数人の承認フローといった機能が使えるようになります。
そのため「月額いくらですか」という質問には一意に答えられません。見るべき変数は、①署名依頼を送る人が何人いるか、②年間で何件送るか、③どこまでの機能が必要か、の三つです。この三つを先に紙に書き出してから料金ページを見ると、自社がどのプランの説明を読むべきかが一気に絞れます。
なお、署名を受け取る側(相手方)にライセンスは不要とされているのが一般的です。取引先に費用負担をお願いする必要があるかどうかは、契約前に公式サイトの説明で確認しておくと、社内での説明もしやすくなります。プランの内容や金額は改定されることがあるため、最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。
ドキュサインの無料版・無料トライアルで何ができるか
「ドキュサイン 無料」で検索する方の目的は、だいたい二つに分かれます。一つは「取引先からドキュサインで書類が届いたが、費用がかかるのか知りたい」というケース。この場合、受け取って署名する側は、アカウント登録をして署名する流れが基本で、送信者側のような契約は求められないのが一般的です。まずは届いたメールの案内どおりに進めてみてください。
もう一つは「自社から契約書を送る側として、無料で使えるか知りたい」というケースです。こちらは、期間や送信件数に制限のある無料トライアルという形で試せるのが通常です。トライアルの期間中は有料プランに近い機能を触れることが多いので、実際に自社の契約書をアップロードし、署名欄の配置、社内の承認、相手方への送信、完了後のファイル保管まで、ひと通り流してみるのが一番の判断材料になります。
トライアルを使うときのコツは、「一番面倒な契約書」で試すことです。ページ数が多い、押印箇所が複数ある、相手が二社以上いる、といった書類で問題なく回るなら、日常の業務は十分に回ります。逆に、いつも使う定型の発注書だけで試すと、導入後につまずきがちです。
Docusign(ドキュサイン)の料金プラン
Docusign(ドキュサイン)の料金は次のとおりです。改定されることがあるため、申し込み前に公式サイトで最新の内容をご確認ください。
| プラン | 月額 | 1件あたりの送信料 | ユーザー数 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| Personal | 1,333円/月(年間一括 16,000円/年) | 月5通まで | 1ユーザー | 別途税金が発生する場合あり |
| Standard | 3,300円/月・ユーザー(年間一括 39,600円/年) | 年間100通/ユーザー | 最大50ユーザー | 共同編集、ブランド設定 |
| Business Pro | 5,300円/月・ユーザー(年間一括 63,600円/年) | 年間100通/ユーザー | 最大50ユーザー | Webフォーム、支払い回収、一括送信 |
| 拡張プラン | 記載なし | カスタム | 51ユーザー以上 | 組織管理、24時間サポート |
無料のまま続けるか、有料プランに切り替えるかの判断基準
判断はこの順番で見ていくと迷いません。まず「年間の送信件数」。契約書や発注書の電子化対象が年に数件程度で、しかも紙でも回せているなら、無料トライアルで試したうえで、当面は紙と併用という選択もあり得ます。次に「送る人の数」。社長ひとりが全部送るのか、営業と管理部門の複数人が送るのかで、必要なライセンス数が変わり、費用の桁が変わります。
三つ目が「機能要件」です。テンプレートを使い回したい、送信前に上長承認を挟みたい、CRMや契約管理システムと連携したい、といった要望が出てきた時点で、下位プランでは足りなくなることが多くなります。逆に、単発の業務委託契約を年に数回送るだけなら、上位機能は不要です。
四つ目に「相手方の事情」です。大手企業や海外の取引先が相手で、先方がドキュサインでの締結を指定してくる場合は、こちらも同じサービスに揃えたほうが説明の手間が減ります。この四つのうち二つ以上で「足りない」が出たら、有料プランへの切り替えを検討するタイミングです。
「ドキュサインは高い」と感じたときに見直す三つのポイント
費用が高く感じる原因の一つ目は、ライセンスの持ちすぎです。送信するのは実質ひとりなのに、部署ごとにアカウントを用意していないかを確認してください。受け取るだけ・閲覧するだけの社員に送信用ライセンスは不要なことが多いので、運用ルールを「送信は管理部門に集約する」と決めるだけで構成が軽くなります。
二つ目は、電子化すべき書類の切り分けです。すべての書類を電子契約にする必要はありません。相手方が紙を強く希望する契約、社内規程上ハンコ回付が残っている書類は後回しにして、件数が多く定型化しやすいもの(業務委託契約、秘密保持契約、発注請書など)から移すと、費用に対する効果が見えやすくなります。
三つ目は、他サービスとの比較です。国内の電子契約サービスには、送信件数ごとの課金を中心にした料金設計のものもあり、送信件数が少ない会社ではそちらのほうが合うこともあります。反対に、海外取引が多い、englishの書式を扱う、既存の業務システムと連携したい、といった条件がある会社では、グローバルに使われているサービスのほうが運用しやすい場面があります。どちらが向くかは件数と相手方で決まります。比較の際は、各社の公式サイトで最新の料金と機能を確認してください。
導入するときの手順と、社内で決めておくこと
導入の流れは、①対象書類の洗い出し、②トライアルでの試用、③社内ルールの作成、④本契約、の順で進めるとスムーズです。①では、直近一年に締結した契約書を種類別に数え、件数の多い順に並べます。②では、その上位のものを実際に送ってみます。③では、誰が送信できるか、送信前の承認は誰が行うか、完了した電子ファイルをどこに保存するかを決めます。
保存の設計はあとから直すのが大変なので、最初に決めておきたいところです。サービス上に残るだけでなく、自社のクラウドストレージにも契約書名・相手先名・締結日が分かる形で保存しておくと、更新期限の管理や税務上の確認がしやすくなります。電子取引データの保存については電子帳簿保存法の考え方が関係してくるため、要件の詳細は国税庁の資料を確認し、判断に迷う点は税理士にご相談ください。
また、電子契約で締結した書類の取り扱いについては、契約の種類によって書面が求められる場合や、社内規程との整合を確認すべき場合があります。押印規程や職務権限規程がある会社は、電子署名を誰の権限で行うのかを併せて整理しておくと、後々のトラブルを避けやすくなります。
ドキュサインと他の電子契約サービス、どちらを選ぶかの目安
ここまでを踏まえて、選び方を条件で整理します。海外の取引先とのやり取りがある、英語の契約書を扱う、相手方から指定されることがある——この条件に当てはまるなら、グローバルに広く使われているサービスを軸に検討するのが自然です。社内の他システムと連携させたい場合も同様で、連携先の対応状況を先に確認してください。
一方、取引先が国内中心で、送信件数が年間でそれほど多くなく、費用を抑えたい——この条件なら、国内サービスを含めて送信件数ベースの料金設計のものと並べて比較したほうが納得のいく選択になります。使い勝手は担当者が実際に触ってみないと分からないので、比較対象は二〜三社に絞り、それぞれのトライアルを同じ契約書で試すのが効率的です。
最後に、どのサービスを選ぶ場合でも、締結した契約書の保存方法と、電子署名の社内権限の整理はセットで考えてください。契約書の有効性や保存要件について具体的な判断が必要な場面では、弁護士や司法書士、保存・税務の扱いについては税理士に相談すると、社内ルールを固めやすくなります。
よくある質問
ドキュサインは無料で使えますか?
送られてきた書類に署名する側は、案内に従って署名する流れが基本で、送信者のような契約は求められないのが一般的です。自社から送る側として使う場合は、期間や件数に制限のある無料トライアルで試せることが多いため、まずはトライアルで実際の契約書を流してみるのがおすすめの進め方です。条件は変わることがあるので公式サイトでご確認ください。
料金はユーザー単位ですか、送信件数単位ですか?
ドキュサインは、契約書を送る側のユーザー(ライセンス)ごとの課金を基本としつつ、そのライセンスで送れる年間件数に上限が設けられている考え方が一般的です。そのため、送信担当者の人数と年間送信件数の両方を見積もる必要があります。具体的な金額や上限は改定されることがあるため、各社の公式サイトで最新情報を確認してください。
取引先にも費用がかかりますか?
署名を受け取る側にライセンスが必要とされないのが一般的で、相手方に課金が発生しない形で運用されることが多いです。ただし運用条件は変わることがあるため、初めて電子契約を送る取引先には、費用負担がない前提であること、署名の手順を事前に案内しておくと、やり取りがスムーズになります。
電子契約にした契約書は、どのように保存すればよいですか?
サービス上に残るだけで安心せず、自社のクラウドストレージにも契約名・相手先・締結日が分かる形で保存しておくと管理しやすくなります。電子取引データの保存には電子帳簿保存法の考え方が関わるため、要件の詳細は国税庁の資料を確認し、自社の保存方法が要件を満たすかどうかは税理士にご相談ください。