決済代行会社の一覧と大手の特徴|GMO・SBPS・ベリトランスなどの違い
ネットショップやサブスク型サービスをはじめるとき、ほぼ必ずぶつかるのが「決済代行会社をどこにするか」という問題です。GMO、SBPS(SBペイメントサービス)、ベリトランス(DGフィナンシャルテクノロジー)、Stripe、PayPal——名前は聞くけれど、何がどう違うのかは分かりにくいところです。この記事では、主要な決済代行会社にどんな顔ぶれがあるかを整理したうえで、自社の事業形態に合わせてどの順番で比較すればよいかを具体的に書きます。料金は各社で条件が変わるため、金額は書かずに「どこを見るか」に絞ってお伝えします。
この記事の結論
- 決済代行会社は、国内大手(GMOペイメントゲートウェイ、SBペイメントサービス、DGフィナンシャルテクノロジー/ベリトランスなど)、オンライン完結型(Stripe、PayPalなど)、対面決済寄りの事業者に大きく分けて考えると整理しやすくなります。
- 決済代行会社を選ぶときは、まず「対応してほしい決済手段」と「自社のカート・システムと接続できるか」を確認し、そのうえで入金サイクルと初期費用・手数料の条件を各社に見積もってもらう順番が現実的です。
- 公開されている「シェア」や「ランキング」は集計基準がまちまちなので、順位ではなく、自社の商材・決済手段・売上規模に条件が合うかどうかで判断することをおすすめします。
そもそも決済代行会社とは何をしてくれる会社か
決済代行会社は、カード会社や各種決済サービスとの契約・接続を一本化してくれる事業者です。本来であれば、クレジットカードのブランドごと、コンビニ決済、キャリア決済、QRコード決済……とそれぞれに個別で申し込み・審査・システム接続をする必要があります。決済代行を使うと、その窓口を1つにまとめ、売上の集計や入金も一本化できます。
ひとり社長や小さな会社にとっての価値は、事務作業が減ることに尽きます。各社と個別契約すると、入金日も明細のフォーマットもバラバラになり、経理の突合作業が一気に増えます。決済代行を挟むと、明細が1つにまとまるため、記帳や売上管理がかなり楽になります。
一方で、代行会社を経由する分の手数料が発生します。取扱高が大きくなってくると、直接契約のほうが条件がよくなるケースもあるため、事業の成長に合わせて見直す前提で考えておくとよいでしょう。
決済代行会社の一覧:大手・オンライン型・対面型の3グループで見る
「決済代行 業者 一覧」で検索すると数十社が並びますが、実際に検討対象になるのは限られます。まずは大きく3つのグループに分けて考えると迷いにくくなります。
1つめは、国内の総合型の大手です。GMOペイメントゲートウェイ、SBペイメントサービス(ソフトバンク系)、DGフィナンシャルテクノロジー(ベリトランスのブランドで知られます)、ゼウス、ペイジェントなどが挙げられます。対応する決済手段が幅広く、大規模サイトや上場企業の導入実績も多い層です。営業担当がつき、見積もりベースで条件が決まることが一般的です。
2つめは、オンライン完結型です。StripeやPayPal、Square(オンライン決済機能)などがここに入ります。Webサイト上で申し込みが完結し、開発者向けのドキュメントが整っているのが特徴です。3つめは、対面・実店舗寄りの事業者で、Square、STORES決済、楽天ペイ(実店舗向け)などが該当します。端末を使った対面決済とネット決済の両方を扱う会社もあり、境界はゆるやかです。
なお、どの会社がどのグループに入るかは、サービス改定や社名変更で変わることがあります。検討時点の情報は各社の公式サイトで確認してください。
GMO・SBPS・ベリトランスなど国内大手の違いをどう捉えるか
国内大手を比べるとき、機能一覧を横並びにしてもあまり差が見えません。主要な決済手段はどこも一通り押さえているためです。違いが出やすいのは、得意とする顧客層、接続方式の選択肢、そして営業・サポートの体制です。
GMOペイメントゲートウェイは、GMOグループのネット関連サービスとの親和性が語られることが多く、EC・大規模事業者向けの導入例が目立ちます。SBペイメントサービスはソフトバンクグループで、キャリア決済まわりの取り扱いに強みがあると紹介されることが多い会社です。DGフィナンシャルテクノロジー(ベリトランス)は、越境EC・海外カードブランドや海外決済手段への対応で名前が挙がります。いずれも各社の公式資料で最新の対応範囲を確認するのが確実です。
小さな会社が最初に見るべきなのは、知名度よりも「自社の規模で契約できるか」です。大手の中には、一定の取扱高や事業実績を前提とした提案を行う会社もあります。問い合わせフォームで事業内容・想定月商・希望する決済手段を伝え、提案が返ってくるかどうかで現実的な候補を絞り込むのが早いです。
「決済代行 シェア」「ランキング」は判断材料になるか
シェアやランキングを探す気持ちはよく分かりますが、これらは判断材料としては弱めです。理由は集計の基準がバラバラだからです。加盟店数で数えるのか、取扱高で数えるのか、対面決済を含めるのか、グループ会社を合算するのかで、順位は簡単に入れ替わります。
また、最大手にとって最適な条件と、月商が数十万円規模の会社にとって最適な条件は違います。大手ほど大規模事業者向けに条件設計されていることもあり、小規模だと相対的に不利な見積もりになる場合もあります。「大きいから安心」で選ぶと、かえって手続きが重くなることもあります。
比較のときは、順位ではなく「同じような商材・同じような規模の会社が使っているか」を見てください。自社が使うECカートやSaaSの公式サイトに、連携済み決済代行の一覧が載っていることが多く、これは実務的にかなり役立つ情報源です。
決済代行会社を選ぶときに見る順番(この順で絞ると早い)
迷ったら、次の順に確認していくと候補が自然に減ります。第1に、必要な決済手段です。クレジットカードだけでいいのか、コンビニ決済・銀行振込・キャリア決済・QRコード決済・後払いまで必要なのか。ここで対応外の会社は落ちます。BtoBで請求書払いが中心なら、そもそも決済代行ではなく請求代行サービスの検討になることもあります。
第2に、システム接続です。ShopifyやBASE、STORESなどのカートを使うなら、そのカートが対応している決済手段の中から選ぶのが最短です。自社開発のサイトやアプリなら、APIのドキュメントやテスト環境の整備状況を確認します。開発者が社内にいない場合、ドキュメントが読みやすいサービスを選ぶだけで立ち上げ期間が変わります。
第3に、入金サイクルです。売上がいつ入金されるかは資金繰りに直結します。月末締め翌月末払いなのか、もっと早いサイクルを選べるのか、締め日と入金日の組み合わせを必ず確認してください。第4に、初期費用・月額費用・決済ごとの手数料です。ここは会社・業種・取扱高で条件が変わるため、複数社に同じ条件を伝えて見積もりを取り、各社の公式サイトで最新の料金体系を確認してください。
第5に、審査です。商材によっては取り扱いが難しいジャンルがあり、申し込み後に断られることもあります。1社に絞らず、2〜3社に並行して問い合わせておくと、立ち上げが止まるリスクを減らせます。
申し込み前に準備しておくものと、進め方の目安
申し込みの流れは、問い合わせ・見積もり → 申込書と必要書類の提出 → 審査 → テスト接続 → 本番稼働、というのが一般的です。会社によって期間は変わりますが、審査とテストにそれなりの日数がかかる前提でスケジュールを組んでください。サイトのオープン日が決まっているなら、逆算して早めに動くのが安全です。
準備しておくとスムーズなのは、登記事項証明書(履歴事項全部証明書)、代表者の本人確認書類、法人の銀行口座情報、そして販売するサイトのURLまたは画面案です。サイトには、特定商取引法に基づく表記、利用規約、プライバシーポリシー、返品・解約の条件などが整っているかを見られることが多いので、審査前に用意しておきます。
経理側の準備としては、決済代行からの入金と売上の突合をどう記帳するかを、はじめのうちに決めておくことをおすすめします。手数料が差し引かれて入金されるパターンでは、売上総額と手数料を分けて記録する必要が出てきます。会計ソフトの連携機能で対応できる場合もあるため、契約前に「どんな明細データが出るか」を聞いておくとあとが楽です。
税務上の扱いや、契約書の条項でどこまで責任を負うかといった点は、事業内容によって判断が分かれます。売上計上のタイミングや消費税の扱いに迷うときは税理士に、加盟店契約の内容や返金・チャージバックまわりの条件に不安があるときは弁護士に、早めに相談しておくと安心です。
よくある質問
決済代行の最大手はどこですか?
「最大手」は集計の基準によって変わるため、一つに決めるのは難しいところです。国内では、GMOペイメントゲートウェイ、SBペイメントサービス、DGフィナンシャルテクノロジー(ベリトランス)などが総合型の大手として名前が挙がります。順位よりも、自社の商材と規模に条件が合うかで選ぶことをおすすめします。
ひとり社長の小さなECでも大手の決済代行と契約できますか?
契約できる場合もありますが、会社によっては一定の事業規模を前提とした提案になることもあります。まずは問い合わせフォームで事業内容と想定月商、希望する決済手段を伝え、提案内容を見て判断するのが早いです。同時にオンライン完結型のサービスにも申し込んでおくと、立ち上げが止まりにくくなります。
決済代行会社は複数と契約してもいいのでしょうか?
決済手段を補い合う目的で複数契約する会社もあります。ただし明細が分かれて経理の手間が増えるため、まずは1社でまとめ、どうしても対応できない決済手段だけ追加する順番が現実的です。契約上の制約がないかは、各社の加盟店規約で確認してください。
決済代行の手数料はどのくらいかかりますか?
手数料や初期費用は、業種・商材・取扱高・決済手段によって条件が変わるため、一律の金額はお伝えできません。複数社に同じ条件を伝えて見積もりを取り、各社の公式サイトで最新の料金体系を確認してください。売上計上や消費税の処理に迷う場合は、税理士にご確認ください。