freee会計の年度切り替えと繰越|期間変更できないときの確認点

・会計・税務・会社のはじめかた編集部(監修:田中 祐介)

決算が終わったあと、あるいは新しい期が始まったあとに「freee会計の年度はどこで切り替えるのか」「前年度の数字はもう見られないのか」と手が止まる方は多いです。freee会計の年度まわりは、画面の「表示している年度を切り替える」操作と、事業所の「会計期間そのものを変更する」設定、そして決算を確定させる「年度締め(ロック)」の3つが混ざりやすいところ。この記事では、どれをしたいのかを切り分けたうえで、手順と、つまずいたときの確認点を順番に整理します。

この記事の結論

  • freee会計の「年度切り替え」は、画面上部などにある会計年度の選択で表示期間を切り替える操作で、データが消えたり上書きされたりするものではありません。
  • 事業年度そのものを変える「会計期間の変更」は事業所の設定から行いますが、すでに取引や決算が登録されている期間は変更が制限されることがあります。
  • 翌期の繰越(前期繰越残高の反映)は、前期の決算を確定させることで行われるため、年度を巻き戻したいときはまず年度締め・ロックの状態を確認します。

まず切り分け:年度切り替え・期間変更・年度締めは別のもの

freee会計で「年度」に関する操作は、大きく3つに分かれます。ひとつ目は、いま画面に表示している会計年度を選び直す「表示の切り替え」。前年度の試算表や仕訳を見たいだけなら、これだけで足ります。

ふたつ目は、事業所の設定にある「会計期間」の変更です。設立初年度の期間を登録し直したい、決算月を変えた、といったときに触る場所で、帳簿全体に影響します。三つ目が「年度締め(ロック)」で、確定した期の数字を動かせないようにする操作です。翌期への繰越は、この確定を前提に成り立ちます。

やりたいことが「見たいだけ」なら一つ目、「事業年度の定義を直したい」なら二つ目、「前期の数字を直したい・戻したい」なら三つ目、と最初に決めてください。ここを混同したまま設定画面を触ると、必要のない変更をしてしまいがちです。

freee会計で会計年度を切り替える手順

表示年度の切り替えは、ログイン後の画面で会計年度を選ぶ操作で行います。多くの画面(ホーム、取引、レポート、決算書など)は選択中の年度に連動するため、「入力した取引が見当たらない」というときは、まず選択年度が想定どおりかを確認します。日付を前期のまま登録してしまった取引は、前期側の年度で表示されます。

新しい期が始まったときは、freee会計側で自動的に次年度が用意される形になっているのが一般的です。自分で年度を「作成」する作業を探して迷う方がいますが、まずは年度の選択肢に新しい期が出ているかを見てください。出ていない場合は、事業所の会計期間の設定が新年度まで届いていない可能性があります。

切り替えても前年度のデータが消えることはありません。前年度の残高試算表や総勘定元帳を出したいときは、年度を前期に切り替えてからレポートを表示するか、レポート側の期間指定で前期を選びます。具体的な画面名やボタンの位置は改定されることがあるため、最新の操作手順はfreee公式のヘルプページでご確認ください。

freee会計の料金プラン

freee会計の料金は次のとおりです。改定されることがあるため、申し込み前に公式サイトで最新の内容をご確認ください。

プラン料金使える人数備考
スターター年払い 5,480円/月+従量課金3人(メンバー追加は年額払い月額300円/人)初年度法人向け。経費精算・出入金管理・電話サポート。税区分はページに明記なし
スタンダード年払い 8,980円/月+従量課金3人(追加300円/人)経営分析・月締め・給与連携。税区分はページに明記なし
アドバンス年払い 39,780円/月+従量課金5人(追加1,000円/人)カスタム権限・ワークフロー・CRM連携。税区分はページに明記なし
エンタープライズ記載なし(問い合わせ)記載なし固定資産管理・管理会計・セキュリティ強化
出典:freee会計 公式料金ページ(https://www.freee.co.jp/houjin/price/)・2026-09-21確認

翌期繰越はどう行われる?前期繰越残高が合わないときの見方

翌期の期首残高は、前期の決算数値を引き継いで作られます。つまり、前期の仕訳が未完成のまま新年度の入力を進めると、貸借対照表の期首が想定と合わなくなります。新年度の最初に「前期繰越が変だ」と感じたら、新年度側ではなく前期側を疑うのが基本の順番です。

確認は、前期の年度に切り替えて、①決算書(貸借対照表)の期末残高、②新年度の期首残高、この二つを突き合わせるところから始めます。差がある場合は、前期に未処理の取引や未決済の売掛・買掛、未登録の減価償却、現金・預金の残高ズレが残っていないかを順に見ます。

前期の数字を直した場合、新年度の期首にも反映される仕組みになっているのが通常ですが、年度締めやロックがかかっていると修正自体ができません。次のセクションの確認点に進んでください。なお、どの期に計上すべきかの判断(期ズレの扱い)は税務に関わるため、迷う場合は顧問の税理士にご確認ください。

「期間を変更できない」ときに見る4つの確認点

会計期間を変更しようとして保存できない、選択肢がグレーになる、というときは、次の順に確認すると原因にたどり着きやすくなります。第一に、その期間にすでに取引・仕訳が登録されていないか。データがある期間を後からずらす操作は制限されることがあります。第二に、年度締め(ロック)がかかっていないか。締めた期は編集できない状態になります。

第三に、自分の権限です。事業所の設定変更は管理者権限が必要な範囲に含まれることが多く、一般メンバーの権限では設定画面自体が開けない、または保存できないことがあります。共同で使っている場合は、事業所の管理者に依頼してください。第四に、申告・決算の連携です。決算書の作成や申告書の出力を済ませた期は、整合性のために変更が制限される場合があります。

それでも変更が必要な場合は、「どの期間を、どの期間に変えたいのか」「その期間にどれだけデータがあるのか」を整理したうえで、freeeのサポートに問い合わせるのが近道です。過去の期を動かすと申告済みの数字と食い違うおそれがあるため、変更前に必ず税理士に相談する、という順番をおすすめします(決算・申告を外部に依頼している場合は特に)。

年度を巻き戻したい・年度締めを解除したいとき

「年度締めをしたあとに間違いが見つかった」というのはよくある話です。年度締めやロックは、解除できる設計になっていることが多いですが、解除には管理者権限が必要だったり、解除後に再度締め直す手間が発生したりします。まず、修正したい内容が本当に前期の帳簿を直さないと解決しないのかを整理してください。

金額の誤りや科目の誤りでも、すでに申告を済ませている期であれば、帳簿だけ直しても申告内容との整合が取れなくなります。この場合は、前期を直すのか、当期で修正処理を入れるのかという判断が先です。ここは税務上の取り扱いが絡むため、自己判断せず税理士に確認するのが安全です。

解除して修正する場合の流れは、①管理者アカウントでログイン、②対象年度のロック・年度締めを解除、③修正、④再度締める、という順になります。修正前に、決算書や総勘定元帳をPDFやCSVで書き出して「修正前の状態」を手元に残しておくと、あとから差分を説明しやすくなります。

新年度をきれいに始めるためのチェックリスト

新しい期の初月にやっておくと後が楽になるのは、次の4つです。第一に、事業所の会計期間が新年度まで正しく登録されているかの確認。第二に、前期の決算が確定し、期首残高が新年度に反映されているかの確認。第三に、固定資産・減価償却の設定が新年度に引き継がれているかの確認です。

第四に、新年度から変わる運用の反映です。消費税の課税事業者になった、インボイス発行事業者として登録した、口座やカードを変えた、といった変更があれば、税区分の初期設定や口座連携を年度の初めに見直しておくと、期中の修正が減ります。制度そのものの要件は国税庁など所管官庁の資料で確認してください。

あわせて、前年度の確認方法をチーム内で共有しておくと問い合わせが減ります。「前期の数字は年度を切り替えれば見られる」「締めた期は勝手に触らない」「直したいときは管理者と税理士に連絡する」——この3点をルール化しておくだけで、年度まわりのトラブルはかなり減ります。

よくある質問

freee会計で年度を切り替えると、前年度のデータは消えますか?

表示する会計年度を切り替えるだけであれば、前年度のデータが消えることはありません。前期の試算表や仕訳を見たいときは、年度を前期に切り替えるか、レポートの期間指定で前期を選んでください。

新しい年度が選択肢に出てきません。どうすればいいですか?

事業所の設定にある会計期間が新年度まで登録されているか、そして自分のアカウントに設定変更や閲覧の権限があるかを順に確認してください。それでも表示されない場合は、事業所の管理者に確認するか、freeeのサポートに問い合わせるのが確実です。

会計期間(決算月)を後から変更できますか?

設定上の変更は可能な場合がありますが、すでに取引が登録されている期間や、年度締め・申告を済ませた期間は制限されることがあります。決算月の変更は登記や税務の手続きを伴うことがあるため、変更前に税理士や司法書士にご確認ください。

年度締めをしてしまいましたが、前期の仕訳を直したいです。

管理者権限があれば年度締めやロックを解除して修正できる場合があります。ただし申告済みの期を直すと申告内容と食い違うおそれがあるため、前期を直すか当期で調整するかは税理士に相談してから進めてください。

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この記事は一般的な情報をまとめたものです。税務・法務・労務の個別の判断については、税理士・弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。 料金や条件は変わることがあるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトで最新の内容をご確認ください。