Notion AIで議事録を作る手順|録音・要約の使い方と料金の考え方
会議のたびに議事録係を決めて、終わったあと誰も書かないまま一週間——小さな会社ではよくある光景です。NotionをすでにWikiやタスク管理で使っているなら、議事録づくりもNotion AIに任せられる可能性があります。この記事では、録音から要約、清書、共有までの手順を順番に追いながら、無料で試せる範囲の考え方、対面会議での使い勝手、テンプレートの組み方までまとめます。
この記事の結論
- Notion AIで議事録を作る基本の流れは、①会議用ページをテンプレートから作る、②録音または文字起こしを取り込む、③AIに要約と決定事項・ToDoの抽出を指示する、④人が固有名詞と数字を直して共有する、の4ステップです。
- Notion AIの利用範囲や料金は契約形態やプランの改定で変わるため、無料で試せる範囲・AI機能の上限・録音の扱いは、導入前にNotionの公式サイトで最新の内容を確認してください。
- 対面会議では端末のマイクが音を拾いきれないことがあるため、まず1回テスト録音をして、聞き取れなかった部分を人が補う前提で運用すると失敗しにくくなります。
Notion AIで議事録を自動作成する全体の流れ
最初に全体像をつかんでおくと迷いません。流れは、①会議前に議事録テンプレートからページを作る、②会議中に録音または文字起こしを取り込む、③会議後にAIで要約し決定事項とToDoを抽出する、④人が固有名詞・数字・ニュアンスを直して関係者に共有する、の4つです。AIが担うのは主に③で、①と④は人の仕事として残ります。
ここを誤解すると「AIに任せたのに使えない議事録ができた」となりがちです。AIは音声や長文を整理するのは得意ですが、社内の略称、取引先の正式名称、金額の桁といった「間違うと困るところ」ほど取り違えが起きます。最後に人が5分だけ目を通す、という運用を最初から組み込んでおきましょう。
なお、Notionの機能名やAIの呼び名、利用できる範囲は更新されていくことがあります。この記事は一般的な進め方として読み、実際のボタンの位置や対応状況はNotionの公式ヘルプで確認してください。
会議前の準備:議事録テンプレートを1枚だけ作る
いきなり録音を始める前に、議事録テンプレートを1枚作っておくと後がラクです。項目は多すぎないほうが続きます。おすすめの構成は、日時/出席者/目的(この会議で決めること)/決定事項/ToDo(担当・期限つき)/保留・次回持ち越し/メモ(録音や文字起こしの貼り付け先)の7つです。
Notionでは、議事録用のデータベースを1つ作り、そこにテンプレートを登録しておく形が扱いやすいです。データベースのプロパティに「日付」「会議の種類(定例・商談・取締役会など)」「関連プロジェクト」を持たせておくと、あとから『あの件、いつ決めたっけ』を検索で追えるようになります。ページを毎回まっさらから作ると、この検索性が失われます。
テンプレートの「目的」欄は、会議前に一行だけ埋めるルールにしてください。ここが埋まっていると、AIに要約させたときにも「何を決める会議だったか」が文脈として渡り、要約の精度が上がります。逆に目的が空欄の会議は、たいてい議事録も散らかります。
会議中:録音・文字起こしの取り込み方と対面会議のコツ
オンライン会議なら、会議ツール側の録画・文字起こし機能で出力したテキストを、議事録ページのメモ欄に貼り付けるのが確実です。会議ツールが文字起こしに対応している場合、話者名つきのテキストが手に入ることがあり、これをそのままAIに渡すと「誰が何を言ったか」まで整理しやすくなります。
対面会議では、端末のマイクが全員の声を拾えるかが分かれ目です。長机の端に置いたノートPCでは、反対側の小さな声が入りません。まずは実際の会議室で1回テスト録音をして、再生して聞き取れるか確かめてください。厳しければ、机の中央にスマートフォンを置く、外付けマイクを使う、といった物理的な対策のほうが効果があります。
録音を使う場合は、会議の冒頭で参加者に「記録のため録音します」と伝えるのが基本です。社外の方が同席する会議、人事や評価に関わる会議では、録音してよいか事前に確認しておきましょう。また、音声や文字起こしを外部サービスに送る形になるため、機密性の高い内容を扱う場合は、社内のルールとサービス側の取り扱い方針を確認したうえで判断してください。
会議後:AIに要約させるときの指示の出し方
文字起こしを貼り付けたら、AIに要約を指示します。ここで「要約して」とだけ書くと、ただ短くなっただけの文章が返ってきて、使いにくい議事録になります。指示は、出力してほしい形を具体的に書くのがコツです。
たとえば「この文字起こしから、①決定事項を箇条書きで、②ToDoを『担当者・内容・期限』の表で、③保留になった論点を箇条書きで、それぞれ出してください。発言の言い回しは残さず、結論だけ書いてください」と指示すると、そのまま使える形に近づきます。この指示文自体をテンプレートのメモ欄に書き置きしておけば、毎回コピーするだけで済みます。
出力されたら、人が確認する順番も決めておきましょう。見る順は、(1)金額・日付・数量、(2)社名・人名・製品名、(3)決定事項の主語(誰が決めたのか)、(4)ToDoの期限、の4点です。ここだけ直せば、実務で困る誤りはかなり減ります。全文を読み直す必要はありません。
最後に、議事録を関係者に共有します。Notionのページリンクを共有する方法と、テキストをコピーしてチャットに流す方法がありますが、後から修正が入る可能性を考えるとリンク共有のほうが食い違いが起きにくいです。社外に出す場合は、共有範囲の設定を確認してから送ってください。
料金・無料枠・制限はどう考えればいいか
「Notion AI 議事録 無料」で調べている方が多いテーマですが、AI機能の利用条件はサービス側の改定が入りやすい領域です。無料で試せる範囲があるのか、AI機能が有料の契約に含まれるのか、メンバー単位の課金なのか、音声の録音・文字起こしに別の上限があるのか——これらは時期によって変わるため、この記事では具体的な金額や上限回数は書きません。導入を検討する時点で、Notionの公式サイトの料金ページとヘルプを必ず確認してください。
そのうえで、判断の順番はこう考えると整理しやすいです。まず(1)すでにNotionを社内のWikiやタスク管理で使っているか。使っているなら、議事録がタスクやプロジェクトと同じ場所に貯まる利点が大きく、追加でAIを有効にする価値が出やすくなります。(2)使っていないなら、議事録のためだけにNotionを導入する必要があるかを考え、会議ツール付属の文字起こし機能や、文字起こし専用サービスと比べてください。
(3)次に、月にどれくらい会議があるかです。週1回の定例だけなら、無料で使える範囲や手作業でも回ります。毎日のように打ち合わせがあり、そのたびに議事録を書く人の時間が取られているなら、有料でも人件費との比較で見合うことが多くなります。(4)最後に、機密性です。取締役会や人事に関わる会議の音声を外部に送れない社内ルールがあるなら、その会議だけは手書き運用に分ける、という切り分けも現実的です。
小さな会社では、まず1か月だけ「定例会議はNotion AIで議事録」と決めて試し、続けられそうかを見てから本格導入を決めるのが安全です。テンプレートさえ作っておけば、途中で別のツールに乗り換えても構成は流用できます。
よくあるつまずきと、その直し方
一つ目は「要約は出たが、結局何が決まったか分からない」ケースです。これは会議そのものが結論を出せていないサインでもあります。テンプレートの冒頭に「この会議で決めること」を書く運用に変えると、AIの出力も会議の質も同時に改善します。
二つ目は「ToDoが議事録の中に埋もれて実行されない」ケースです。議事録ページの中にToDoを書くだけでは、誰も見に来ません。Notionを使っているなら、ToDoはタスク管理用のデータベースに転記し、議事録ページからリンクさせる形にしてください。手作業でも、会議後に1分あればできます。
三つ目は「文字起こしが荒れていて要約もずれる」ケースです。原因はたいてい音声で、マイクの位置か、複数人が同時に話している状況です。重要な会議だけでも、発言者が順に話すルールにするか、要点だけホワイトボードに書いて写真を貼っておくと、AIの取りこぼしを人が補えます。
四つ目は、AIの出力をそのまま社外に送ってしまうケースです。取引先名や金額の誤りは信用に関わります。社外共有する議事録は、必ず人が確認してから出す、というルールだけは最初に決めておきましょう。なお、契約や金額に関わる記録の保存方法、電子データとしての保存の扱いについては、電子帳簿保存法など関連する制度の考え方が関わることがあります。判断に迷う場合は、所管官庁の資料を確認するか、顧問の税理士にご確認ください。
よくある質問
Notion AIの議事録は無料で使えますか?
AI機能を無料で試せる範囲があるかどうかは、契約形態やサービスの改定によって変わります。金額や上限回数は時期によって異なるため、Notionの公式サイトの料金ページとヘルプで最新の条件を確認してください。まずは少ない回数で試し、続けられそうか判断してから有料の利用を検討する進め方が無難です。
対面の会議でもNotion AIで議事録を作れますか?
録音した音声や文字起こしテキストを取り込めれば、対面の会議でも要約はできます。ただし会議室ではマイクが遠い席の声を拾えないことがあるため、本番前に一度テスト録音をして、聞き取れるかを確かめてください。うまく拾えない場合は、端末を机の中央に置く、外付けマイクを使うといった物理的な工夫のほうが効果があります。
議事録のテンプレートには何を入れればいいですか?
日時、出席者、この会議で決めること、決定事項、ToDo(担当・期限つき)、保留事項、メモ欄の7項目があれば十分です。項目を増やしすぎると埋まらなくなるので、まずは少なく始めて、足りないものだけ後から足してください。データベース化して日付や会議の種類をプロパティに持たせると、後から検索しやすくなります。
AIが作った議事録をそのまま社内・社外に共有してもいいですか?
社外に出すものは、人が目を通してから共有することをおすすめします。特に金額・日付・社名・人名は取り違えが起きやすいので、その4点だけでも確認する習慣をつけてください。契約や取引に関わる記録の保存方法については、関連する制度の考え方が関わることがあるため、迷う場合は税理士など専門家にご確認ください。