通信会社系の法人カード|ドコモビジネスカードなどの特徴と選び方

・法人カード・決済・会社のはじめかた編集部(監修:田中 祐介)

法人カードを探していると、銀行系・信販系・国際ブランド直系のほかに「通信会社系」と呼ばれるカードが出てきます。ドコモビジネスカードやNTTファイナンスのビジネスカード、ソフトバンク系のビジネス向けカードなどがこれにあたります。ここでは、通信会社系の法人カードがどういう成り立ちのものなのか、どんな会社に向きやすいのか、申し込む前に何を確認すればよいのかを、判断の順番に沿って整理します。料金や還元の数字は変わりやすいため、具体的な条件は各社の公式サイトで最新の情報を確認してください。

この記事の結論

  • 通信会社系の法人カードとは、通信キャリアやそのグループ会社が発行・提携するビジネス向けクレジットカードのことで、自社の通信サービスの支払いとまとめて管理しやすい点が共通の特徴です。
  • ドコモビジネスカードやNTTファイナンスのビジネスカードは、法人名義で申し込み、通信料や事業経費の支払いを一つの明細に集約する使い方が想定されています。
  • 通信会社系を選ぶかどうかは「その通信キャリアを会社で主に使っているか」「追加カードと明細を経理でどう扱いたいか」の2点を先に決めてから、各社の公式サイトで最新の条件を比較するのが現実的です。

通信会社系の法人カードとは何か

通信会社系の法人カードとは、NTTグループやドコモ、ソフトバンクといった通信事業者、あるいはそのグループの金融・決済会社が発行、または提携して発行しているビジネス向けクレジットカードの総称です。カードそのものの仕組みは他の法人カードと変わらず、国際ブランドが付き、加盟店で決済でき、月ごとに口座から引き落とされます。

違いが出るのは「発行元がどんな事業をしているか」です。通信会社は、毎月必ず発生する通信料という継続的な支払いを持っています。そのため、通信料の支払い方法としてカードを案内したり、法人契約の回線とカードの明細を近い場所で確認できるようにしたりといった、通信サービスとの接続を意識した設計になっていることがあります。

一方で、カードの審査や与信の考え方、追加カードの発行、利用明細のデータ出力といった基本部分は、提携している信販会社やカード会社の仕組みに乗っていることが多くなります。つまり「通信会社系だから審査が特別」ということではなく、通信サービスとの相性で選ぶカテゴリだと考えるのが実態に近いです。

ドコモビジネスカード・NTTファイナンスのビジネスカードの位置づけ

「ドコモビジネスカード」「NTTドコモ ビジネスカード」といった検索語で探されるのは、NTTドコモおよびNTTグループの法人向けサービスに関連するカードです。NTTグループには通信料の請求をまとめて扱う金融会社があり、法人向けの決済・請求サービスの一環としてビジネスカードが用意されています。名称や提供形態は見直されることがあるため、現在どの名前でどの会社が発行しているかは、公式サイトで確認してください。

このタイプのカードは、もともと「通信料をはじめとするグループサービスの請求をまとめる」という発想から始まっている点が特徴です。法人契約の回線が複数ある会社では、請求の窓口が分かれていると経理の突き合わせが増えます。支払い手段を揃えることで、明細の確認先を減らせる可能性があります。

また、個人向けの「dカード」と混同されがちですが、個人カードと法人・ビジネス向けカードは申し込み区分も名義も別物です。「ビジネスカード dカード」で調べている場合は、個人事業主が屋号で使えるものなのか、法人名義の契約なのかを、申し込みページの対象者欄で必ず読み分けてください。

ソフトバンクなど他キャリア系との比べ方

ソフトバンク系をはじめ、他の通信キャリアでも法人向けの決済手段や提携カードが案内されていることがあります。比べるときに見るべきなのは、カードの見た目の特典ではなく「自社がその回線を主に使っているか」です。回線がA社、カードがB社系という組み合わせでは、通信会社系を選ぶ意味が薄くなります。

次に見るのは、法人としての契約形態です。回線が法人名義でまとまっているのか、社員個人名義の回線に会社が手当を出しているのかで、カードにまとめられる範囲が変わります。個人名義回線が多い会社では、通信料をカードに集約しても経理の手間はあまり減りません。

三つ目は、キャリア側のポイントや優待が法人でも対象になるかどうかです。個人向けの特典がそのまま法人契約に適用されるとは限りません。適用条件や付与の扱いは各社の公式サイトで最新の内容を確認し、経理上どう処理するかは税理士に相談しておくと安心です。

申し込み前に確認したい4つのポイント

一つ目は、申し込み対象です。法人(登記済み)向けなのか、個人事業主も申し込めるのかで、必要書類が変わります。法人名義なら登記事項証明書や代表者の本人確認書類、口座情報などを求められるのが一般的です。設立直後で決算書がない場合の扱いは会社ごとに異なるため、申し込み前に確認しておくと二度手間を防げます。

二つ目は、追加カード(社員カード)の発行可否と枚数です。社員が経費を立て替える運用を減らしたいなら、追加カードが何枚まで出せて、それぞれに利用限度額を設定できるかが実務上の分かれ目になります。三つ目は、明細のデータ出力です。CSVなどでダウンロードできるか、会計ソフトと連携できるかで、月次の作業時間が変わります。

四つ目は、支払口座と締め日・支払日です。法人口座の開設が終わっていないと申し込みが進まないことがあります。締め日と支払日は資金繰りに直結するので、他の支払いサイトと重ならないかを確認してください。年会費や還元率などの数字は変更されることがあるため、各社の公式サイトで最新の料金を確認しましょう。

迷ったときの判断順序:この条件ならこちら

まず、会社の主回線がドコモ・NTTグループのサービスで、法人名義の回線が複数あるなら、通信会社系のカードは候補に入れる価値があります。請求と明細の窓口が近くなり、経理の確認先を減らせる可能性があるためです。逆に、回線が個人名義中心、または他キャリア中心なら、通信会社系にこだわる理由は弱くなります。

次に、社員カードを何枚使うかで絞ります。立て替え精算をやめたい、部署ごとに使わせたいという場合は、追加カードの枚数と限度額設定の自由度を優先してください。ひとり社長で自分だけが使うなら、明細の見やすさと会計ソフト連携のしやすさを優先したほうが、日々の手間は減ります。

最後に、通信料以外の支出をどこに集めるかを決めます。広告費、クラウドサービス、出張費など、会社の支出の大半を1枚に集めたいなら、限度額と国際ブランドの使える範囲が判断材料になります。カードを2枚に分けて「通信・固定費用」と「変動費用」で使い分ける方法もあり、これは明細を見返すときに効きます。

経理・税務での扱いと注意点

法人カードで支払った費用は、原則として法人の経費として処理していくことになりますが、私的利用が混ざると仕訳が複雑になります。社員カードを配る場合は、使ってよい費目と上限、領収書の提出ルールを先に紙一枚で決めておくと、後の確認が楽になります。

カードの利用明細は、それ自体が領収書の代わりになるとは限りません。取引の内容によっては別途領収書や請求書の保存を求められることがあります。電子で受け取った請求書や領収書の保存方法については、電子帳簿保存法の一般的な考え方をふまえつつ、要件の詳細は国税庁など所管官庁の資料を確認してください。

ポイントやキャッシュバックを受け取った場合の処理、通信料の按分の考え方などは、会社の状況によって扱いが変わることがあります。判断に迷う点は自己流で決めず、顧問の税理士に相談してください。法人名義の契約や登記に関わる部分で不明点があれば、司法書士に確認するとスムーズです。

よくある質問

ドコモビジネスカードは個人事業主でも申し込めますか。

カードによって申し込み対象が法人のみの場合と、個人事業主も対象になる場合があります。屋号での利用可否や必要書類も異なるため、申し込みページの対象者欄と必要書類の案内を確認してください。

個人向けのdカードを会社の経費支払いに使ってもよいですか。

個人名義のカードで会社の経費を立て替えること自体は実務上よく行われますが、精算の手間が増え、私費と経費の区別が付きにくくなります。法人名義のカードに寄せたほうが月次の処理は整理しやすく、具体的な処理方法は税理士にご確認ください。

通信会社系の法人カードは、他の法人カードより有利ですか。

一律に有利とは言えません。自社がその通信サービスを主に使っていて、請求や明細をまとめたい場合に相性がよくなるという性質のもので、年会費や特典の条件は各社の公式サイトで最新の情報を比較してください。

設立したばかりでも法人カードは作れますか。

設立直後でも申し込めるカードはありますが、審査の考え方は発行会社ごとに異なります。法人口座の開設や登記事項証明書の準備を先に済ませ、申し込み条件を事前に確認しておくと進めやすくなります。

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この記事は一般的な情報をまとめたものです。税務・法務・労務の個別の判断については、税理士・弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。 料金や条件は変わることがあるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトで最新の内容をご確認ください。