GeminiやNotebookLMで文字起こしする手順|Googleツールでできる範囲

・会議・情報共有・会社のはじめかた編集部(監修:田中 祐介)

「録音した会議を、Googleのツールだけで議事録にできないか」——そう考えて検索してきた方に向けた記事です。GoogleにはGemini、NotebookLM、Google Meetの文字起こし、Googleドキュメントの音声入力と、似た役割の機能が複数あります。どれをどの場面で使うのか、実際の手順と、使う前に知っておきたい制限を順番に整理します。

この記事の結論

  • Googleツールで会議を議事録にする経路は主に3つあり、オンライン会議ならGoogle Meetの文字起こし機能、録音ファイルが手元にあるならGeminiやNotebookLMに読み込ませる流れが基本です。
  • Geminiは音声ファイルや文字起こしテキストを渡して「決定事項」「宿題」の形に要約させる用途、NotebookLMは複数の会議録や資料をまとめて横断的に参照する用途に向いています。
  • 利用できる機能や対応形式はアカウントの種類や提供状況によって変わるため、導入前にGoogleの公式ヘルプで最新の対応範囲を確認してください。

GoogleのAIで文字起こしはどこまでできるのか

まず前提の整理です。Googleのツールでできることは、大きく「音声を文字にする(文字起こし)」と「文字になったものを整理する(要約・議事録化)」の二段階に分かれます。この二つを別々の機能が担当している場合があるため、「Geminiに録音を投げれば全部終わる」と考えると、途中でつまずきます。

文字にする側を担うのは、Google Meetの文字起こし機能、Googleドキュメントの音声入力、そして音声ファイルを読み込める場合のGeminiです。整理する側を担うのが、GeminiとNotebookLMです。実務では「Meetで文字起こし→Geminiで議事録の形に整える」「スマホ録音→Geminiに読み込ませる→Googleドキュメントに貼る」といった組み合わせで使うことになります。

注意したいのは、機能の提供範囲がアカウントの種類(個人の無料アカウントか、Google Workspaceの契約か、どのエディションか)によって異なる点です。Meetの文字起こしのように、一部のエディションでのみ使える機能もあります。記事の手順どおりにメニューが出てこない場合は、権限やエディションの問題であることが多いので、まずGoogleの公式ヘルプで自分のアカウントの対応状況を確認してください。

どれを使うか迷ったら、この順で判断する

判断の起点は「会議がオンラインか、対面か」です。Google Meetで行う会議なら、まずMeetの文字起こし機能が使えるかを確認します。会議中に自動で文字起こしが作られ、終了後にドキュメントとして残る流れが一番手数が少なく、あとから録音ファイルを変換する手間が要りません。

対面の会議やセミナー、電話の内容など、録音ファイルが手元にあるケースでは、Geminiに音声ファイルを読み込ませられるかを試します。読み込めない形式や長さの場合は、いったん別の手段で文字起こしテキストを作り、そのテキストをGeminiに渡す形に切り替えます。テキストになってしまえば、要約や議事録化はGeminiの得意分野です。

会議が単発ではなく、毎週の定例のように積み重なっていく場合はNotebookLMが向きます。複数回分の議事録や関連資料をひとつのノートブックにまとめておくと、「この案件の決定事項の変遷を整理して」といった横断的な質問ができます。単発の会議はGemini、継続的に貯まる会議はNotebookLM、と覚えておくと選びやすくなります。

Geminiで録音から議事録を作る手順

用意するものは、会議の録音ファイル(またはMeetなどで作った文字起こしテキスト)、参加者リスト、当日の資料です。手順としては、まずGeminiを開き、新しいチャットにファイルを添付します。音声ファイルが添付できない場合や長すぎる場合は、文字起こしテキストをファイルまたは本文として貼り付けます。

次に指示文を書きます。ここが仕上がりを大きく左右します。「要約して」だけでは使いにくい文章が返ってくるので、出力の形を先に指定します。たとえば「以下の会議記録から、①決定事項、②保留事項と理由、③担当者と期限が明確なタスク、④次回までの確認事項、の4項目に分けて箇条書きで整理してください。発言者が特定できる部分は名前を添えてください」といった形です。

出てきた結果は、必ず元の音声かテキストと突き合わせて確認します。AIの要約は、固有名詞の聞き取り違いや、話者の取り違え、言っていないことの補完が起こり得ます。特に金額、日付、担当者名、決定したかどうかの境目は、人の目で確認してからGoogleドキュメントに貼り付け、正式な議事録として保存してください。

NotebookLMで複数の会議録をまとめる手順

NotebookLMは、自分がアップロードした資料を情報源として、その範囲で答えるツールです。まず新しいノートブックを作り、ソースとして過去の議事録、文字起こしテキスト、提案書やスプレッドシートのメモなどを追加します。プロジェクトや取引先ごとにノートブックを分けておくと、あとから参照しやすくなります。

ソースを入れたら、質問で使います。「この案件で未解決のまま残っている論点を一覧にして」「A社との打ち合わせで、価格について触れられた箇所をまとめて」といった聞き方が実用的です。回答には参照元の箇所が示されるので、そこをたどって原文を確認する運用にすると、誤読を減らせます。

対応しているファイル形式や、1つのノートブックに追加できるソースの数などには上限があり、提供状況も変わります。音声ファイルをそのまま扱えるかどうかも含め、最新の仕様はNotebookLMの公式ヘルプで確認してください。社外に出せない情報を扱う場合は、後述の社内ルールの整理を先に済ませておくことをおすすめします。

Googleドキュメントでの議事録の書き方と型

AIに要約させる前提でも、最終的な議事録はGoogleドキュメントに残す形が扱いやすいです。理由は、共有範囲の設定、コメントでの確認依頼、変更履歴の保持が一か所でできるからです。ドキュメントには会議記録用のテンプレートが用意されていることもあるので、ファイルの作成メニューから確認してみてください。

型としては、冒頭に「日時/場所(またはオンライン)/出席者/欠席者/議題」を置き、本文を「決定事項」「議論の要点」「タスク(担当者・期限つき)」「次回予定」の順で並べるのが、あとから読み返しやすい形です。発言の一字一句を残す逐語録と、決定事項だけを残す要約議事録は目的が違うので、どちらを作るのかを先に決めます。

タスクの行には担当者名を書き、Googleドキュメントの割り当て機能やコメントで本人に通知しておくと、議事録が「読まれて終わり」になりません。取締役会の議事録など、法令や定款で作成・保存が求められる文書は、記載事項や署名・押印の扱いが別途定められています。AIの要約をそのまま正式な議事録として使ってよいかは、司法書士や弁護士に確認してください。

使う前に決めておきたい録音と情報の扱い

技術的な手順より先に決めておきたいのが、社内ルールです。最低限、①会議を録音・文字起こしすることを参加者に事前に伝えるか、②録音データと文字起こしをどこに保存し、いつ消すか、③AIツールに入れてよい情報とそうでない情報の線引き、の3点を書き出しておきます。

特に、取引先の未公開情報、従業員の人事評価や健康に関する話題、顧客の個人情報が含まれる会議は注意が必要です。契約上の守秘義務やプライバシーポリシーとの関係で、外部サービスへの入力が制限されることがあります。判断に迷う内容を扱う場合は、弁護士に相談して線引きを決めておくと安心です。

また、入力したデータがどう扱われるかは、個人向けアカウントと法人向けのGoogle Workspaceで条件が異なることがあります。会社の情報を扱うなら、管理者が設定できる法人向けの環境で運用するのが基本の考え方です。利用条件やデータの取り扱いは変更されることがあるため、Googleの公式ページで最新の内容を確認したうえで、社内ルールを決めてください。

よくある質問

Googleの無料アカウントだけで議事録の自動作成はできますか。

文字起こしテキストをGeminiに貼り付けて要約させる、という使い方であれば個人アカウントでも試せる場合があります。ただしGoogle Meetの文字起こし機能のように、Google Workspaceの特定エディションでのみ使える機能もあるため、自分のアカウントで何が使えるかはGoogleの公式ヘルプで確認してください。

GeminiとNotebookLMはどちらが文字起こしに向いていますか。

単発の会議を一本の議事録に仕上げるならGemini、複数回分の議事録や資料をまとめて参照したいならNotebookLMという使い分けが分かりやすいです。NotebookLMは自分が入れた資料の範囲で答える設計なので、案件ごとの記録の蓄積に向いています。

AIが作った議事録をそのまま正式な記録にしてよいですか。

固有名詞の聞き間違いや話者の取り違えが起こり得るため、金額・日付・担当者・決定の有無は人の目で確認することをおすすめします。取締役会議事録など法令で作成が求められる文書は記載事項や保存の扱いが別に定められているので、司法書士や弁護士にご確認ください。

会議の録音を参加者に伝えないまま文字起こししても大丈夫ですか。

トラブルを避けるため、録音と文字起こしを行うことは事前に伝えるのが望ましい運用です。守秘義務や個人情報の扱いに関わる会議では制限がかかることもあるため、社内ルールを作る段階で弁護士に相談しておくと判断がぶれません。

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