住信SBIネット銀行 法人のAPI連携|会計ソフトと明細を自動で取り込む

・法人口座・会社のはじめかた編集部(監修:田中 祐介)

会社をつくって最初に「これは早くやっておけばよかった」と思う作業のひとつが、銀行明細の自動取り込みです。住信SBIネット銀行の法人口座は、インターネットバンキング(法人向けネットバンキング)を通じて会計ソフトやクラウドサービスとAPI連携できる仕組みが用意されています。この記事では、連携を始める前の準備、実際の接続手順、連携後の運用と、つながらないときの確認順を、ひとり社長や小さな会社の担当者が迷わない形で整理します。

この記事の結論

  • 住信SBIネット銀行の法人口座は、法人向けインターネットバンキングの利用を前提に、会計ソフト側から「銀行を追加」してAPI連携を行うのが基本的な流れです。
  • 連携作業は、①法人ネットバンキングの利用開始と権限設定、②会計ソフト側での金融機関登録、③同意画面での承認、④取得期間の初回同期、の順に進めます。
  • API連携でできるのは主に入出金明細の自動取得で、振込の実行や仕訳の確定は別の操作になるため、経理フローは連携後に組み直すのが安全です。

住信SBIネット銀行 法人のAPI連携とは何が変わるのか

API連携とは、銀行と会計ソフトなどの外部サービスが、あらかじめ定められた接続の仕組みを通じてデータをやり取りすることです。住信SBIネット銀行の法人口座では、法人向けインターネットバンキングの契約を土台に、会計ソフト側から接続を申し込み、利用者本人が承認することでデータ取得が始まる形が一般的です。

従来よく使われていた方式は、会計ソフトが利用者に代わってネットバンキングの画面にログインし、明細を読み取る方法でした。この方式はログイン情報を外部サービスに預ける前提になりますが、API連携では銀行側の画面で承認を行い、取得できる範囲を限定する設計になっているのが特徴です。どちらの方式が使えるかは会計ソフトごとに異なるため、各社の公式サイトで対応状況を確認してください。

実務上の変化はシンプルで、通帳代わりに明細をダウンロードしてCSVを取り込む作業がなくなります。ひとり社長の場合、この作業だけで月末の手間がかなり減りますし、入金確認が早くなるぶん、請求漏れや二重請求にも気づきやすくなります。

連携の前に済ませておく準備:法人ネットバンキングの状態を確認する

最初に確認するのは、法人口座そのものではなく「法人向けインターネットバンキングが使える状態か」です。口座開設が完了していても、ネットバンキングのログインIDやパスワード、認証のための設定が未完了だと、会計ソフト側の連携画面まで進んでも承認ができません。ログインして残高と明細が自分の目で見えるところまで、先に到達しておきます。

次に、誰の権限で連携するかを決めます。法人のネットバンキングは、代表者のほかに担当者を設定できる作りになっていることが多く、権限の範囲によって照会だけ・振込もできる、といった差が出ます。API連携は明細照会が中心なので、経理担当者に照会権限を持たせ、その利用者で連携する運用にしておくと、退職や担当変更のときに切り分けやすくなります。

あわせて、会計ソフト側の契約プランで銀行連携が使えるかも確認します。プランによって連携できるサービス数や機能が違うことがあるため、料金や条件は各社の公式サイトで最新の情報を確認してください。

ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行)の手数料

ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行)の手数料は次のとおりです。改定されることがあるため、申し込み前に公式サイトで最新の内容をご確認ください。

項目内容備考
口座維持手数料月額基本料金0円—
同行宛の振込手数料0円—
他行宛の振込手数料振込金額にかかわらず145円(税込)—
振込優遇プログラム適用時振込件数に応じて最安130円(税込)適用条件は公式の専用ページで要確認
出典:ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行) 公式ページ(https://www.netbk.co.jp/contents/hojin/charge/)・2026-09-21確認

会計ソフトとつなぐ手順:どこから何を入力するか

作業は会計ソフト側から始めます。多くのクラウド会計では「口座・金融機関の登録」「データ連携」といったメニューがあり、そこから金融機関名で検索して住信SBIネット銀行の法人向けの項目を選びます。ここで個人向けと法人向けが別項目になっていることがあるので、法人のほうを選ぶ点だけ注意してください。

選択すると、銀行の認証画面に移動します。ここで法人インターネットバンキングのログイン情報を入力し、普段ログインするときと同じ認証手続きを行い、連携の同意画面で「どのサービスに、どの範囲のデータを渡すか」を確認して承認します。承認が終わると会計ソフトに戻り、対象口座を選んで初回の明細取得が始まります。

初回は取得できる過去分の期間に上限があるのが通常です。期首からの帳簿をつくりたい場合、API連携で取れない期間はCSVの取り込みで補うことになります。開業直後であれば、口座を開いたらできるだけ早く連携しておくと、あとから過去分を埋める作業が発生しにくくなります。

連携後は、取得された明細が会計ソフト上で「未処理の取引」として並びます。勘定科目の自動推測が働く場合もありますが、初期の数十件は自分で科目を確認し、繰り返し出てくる取引にはルールを登録しておくと、その後の処理が速くなります。

API連携とCSV取り込み、どちらを使うか迷ったら

判断の順番はシンプルです。まず、使っている会計ソフトが住信SBIネット銀行の法人口座に対応しているかを確認します。対応していれば、原則としてAPI連携を選びます。毎月の手作業が減り、取り込み漏れも起きにくくなるためです。

対応していない、あるいは連携が不安定な場合はCSV取り込みに切り替えます。ネットバンキングから期間を指定して明細をダウンロードし、会計ソフトの取り込み画面でファイルを指定する流れです。この場合は「毎月◯日に前月分を取り込む」と決めて、月次の作業リストに入れてしまうと抜けません。

もうひとつの分岐は、口座を複数持っている場合です。メインの入出金口座はAPI連携、使用頻度の低い口座や、連携に対応していない他行の口座はCSV、という併用でかまいません。すべてを同じ方式でそろえる必要はなく、件数の多い口座から自動化するのが費用対効果の高い順番です。

同期されない・明細が止まったときの確認順

まず疑うのは、銀行側の認証の期限切れです。API連携は一定期間ごとに再承認を求める設計になっていることがあり、期限が来ると静かに同期が止まります。会計ソフトの連携一覧に「再連携が必要」といった表示が出ていないか確認し、出ていれば同じ手順で承認し直します。

次に、ネットバンキング側のパスワード変更や、利用者の権限変更がなかったかを確認します。担当者が変わった、パスワードを更新した、といったタイミングで止まることが多いためです。ここまでで解決しない場合は、ネットバンキングに直接ログインできるかを試し、銀行側で何らかの通知や手続き依頼が出ていないかを見ます。

それでも復旧しないときは、会計ソフトのヘルプで障害情報を確認し、必要に応じてサポートへ問い合わせます。復旧までの間は、明細をCSVでダウンロードして取り込めば帳簿は止まりません。なお、電子帳簿保存法やインボイス制度に関わる保存方法の要件は、運用の前提によって扱いが変わることがあります。詳細は国税庁など所管官庁の資料を確認し、判断に迷う部分は税理士にご相談ください。

連携後に整えておきたい経理まわりの運用

API連携でできるのは、基本的に入出金明細の自動取得です。振込の実行や、取り込んだ明細を仕訳として確定させる作業は別に残ります。そこで、「明細は自動で入る/週に一度まとめて仕訳を確定する/月末に残高を突き合わせる」という三段構えの運用にしておくと、月次が安定します。

残高の突き合わせは省かないでください。自動取得は便利ですが、取得漏れや重複が起きる可能性はゼロではありません。月末時点のネットバンキングの残高と、会計ソフト上の預金残高が一致しているかを見るだけで、多くの異常は見つかります。

また、連携に使うログイン情報や認証の管理者を決めておくことも大切です。ひとり社長のうちは自分だけで完結しますが、人が増えると「誰が承認したのか分からない連携」が残りがちです。連携しているサービスの一覧を、簡単なメモでよいので残しておくと、後の見直しが楽になります。

法人口座の権限設計、経理フロー、会計ソフトの設定は、会社の規模や取引の内容によって最適な形が変わります。税務処理や証憑の保存方法の判断を含む部分については、顧問の税理士に確認しながら進めると安心です。

よくある質問

住信SBIネット銀行の法人口座は、どの会計ソフトとAPI連携できますか。

対応している会計ソフトは各社が公表しており、時期によって変わることがあります。利用中または導入予定のソフトの公式サイトで、住信SBIネット銀行の法人向け口座が連携先として掲載されているかを確認してください。個人向けと法人向けで扱いが異なる場合があります。

API連携にはインターネットバンキングの契約が必要ですか。

一般に、法人向けインターネットバンキングにログインできる状態であることが前提になります。口座開設が済んでいても、ログインIDや認証の設定が未完了だと承認画面まで進めないため、先にネットバンキングで残高と明細を確認できるところまで済ませておくとスムーズです。

API連携をすると、振込も会計ソフトからできますか。

サービスによって対応範囲が異なり、明細の照会のみという場合もあります。振込まで行えるかどうかは会計ソフトと銀行それぞれの公式サイトで確認し、社内では誰が振込を実行できるかの権限を分けて設定しておくと管理しやすくなります。

過去の明細はどこまで取り込めますか。

初回に取得できる期間には上限が設けられているのが通常です。期首からの帳簿を作る場合、取得できない期間はネットバンキングからCSVをダウンロードして補う形になります。開業後は早めに連携しておくと、この手間が減ります。

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この記事は一般的な情報をまとめたものです。税務・法務・労務の個別の判断については、税理士・弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。 料金や条件は変わることがあるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトで最新の内容をご確認ください。