楽天銀行 法人のAPIと明細連携|会計ソフトへの取り込み方

・法人口座・会社のはじめかた編集部(監修:田中 祐介)

法人口座を開いたあと、意外と手が止まるのが「会計ソフトにどうつなぐか」です。楽天銀行の法人口座は、会計ソフト側からのAPI連携と、ネットバンキングからダウンロードした明細CSVの取り込みという、大きく2つのルートがあります。この記事では、どちらを選ぶかの判断基準、連携前に整えておく設定、うまく取り込めないときに見る順番を、実務の流れに沿って整理します。

この記事の結論

  • 楽天銀行の法人口座と会計ソフトの連携は、会計ソフト側から口座を登録するAPI連携と、ネットバンキングで明細CSVをダウンロードして取り込む方法の2ルートが基本です。
  • API連携は日々の自動取得に向き、CSV取り込みは開設前後の過去分や、連携が一時的に止まったときの補完に向いています。
  • 連携前に、ビジネスアカウントのログイン権限・IPアドレス制限・ワンタイム認証の設定を確認しておくと、取り込みエラーの多くを避けられます。

楽天銀行 法人の明細連携は「API」と「CSV」のどちらを選ぶ?

まず全体像です。法人口座の取引明細を会計ソフトに入れる方法は、会計ソフト側が銀行とデータをやり取りして自動で明細を取得する方式(いわゆるAPI連携・口座連携)と、ネットバンキングの画面から明細ファイルをダウンロードして会計ソフトに読み込ませる方式の2つに分かれます。どちらか一方しか使えないわけではなく、普段はAPI連携、必要なときだけCSV、という併用が現実的です。

判断の順番はシンプルです。①毎月の取引件数がそれなりにあり、記帳を溜めたくない → API連携を基本にする。②法人成り直後で過去分をまとめて入れたい、あるいは特定の期間だけ入れ直したい → CSVで期間を指定して取り込む。③連携が一時的に止まった、明細が抜けている気がする → CSVで突き合わせる。この3パターンで考えれば、ほぼ迷いません。

注意点として、API連携は「会計ソフト側が対応しているか」が前提になります。楽天銀行の法人口座に対応しているかどうか、対応している場合にどのプランで使えるかは会計ソフトによって異なるため、契約前に各社の公式サイトで対応金融機関の一覧を確認してください。

連携の前に:ビジネスアカウント(インターネットバンキング)の設定を整える

楽天銀行の法人口座は、インターネットバンキングの管理画面から各種設定を行います。連携でつまずく原因の多くは口座そのものではなく、この管理画面側の設定にあります。着手前に、ログインID・パスワード、ワンタイム認証(スマホアプリやメールなどの追加認証)の受け取り先、そして操作するユーザーの権限を、手元で確認できる状態にしておきましょう。

権限まわりは特に重要です。法人のネットバンキングは、振込を実行できる担当者と、明細の照会だけができる担当者を分けて設定できるのが一般的です。会計ソフトとの連携や明細ダウンロードのために、経理担当に「照会だけできる」権限を付与しておくと、管理者IDを共有せずに運用できます。IDやパスワードを人づてに共有する運用は避けたいところです。

連携作業のタイミングは、口座開設の直後がおすすめです。取引が発生する前に会計ソフト側の口座登録まで終わらせておくと、初回から自動で明細が溜まり、あとから過去分を追いかける手間がなくなります。

楽天銀行の手数料

楽天銀行の手数料は次のとおりです。改定されることがあるため、申し込み前に公式サイトで最新の内容をご確認ください。

項目内容備考
口座維持手数料年額 無料—
同行宛の振込手数料52円(税込)3万円未満・3万円以上とも同額
他行宛の振込手数料3万円未満 150円/3万円以上 229円(税込)—
提携ATMの入金220円〜275円(税込)みずほ・セブン・イオン・PatSatは220円、イーネット・ローソン・三菱UFJ・ゆうちょは275円
出典:楽天銀行 公式ページ(https://www.rakuten-bank.co.jp/business/howto/interest.html)・2026-09-21確認

楽天銀行 法人の「IPアドレス制限」は連携にどう影響する?

法人のインターネットバンキングには、ログインできるIPアドレスを限定するセキュリティ設定が用意されていることがあります。オフィスの固定回線からだけログインできるようにする、といった使い方で、不正アクセス対策としては有効な機能です。一方で、この設定を有効にしたまま外出先や自宅から操作しようとすると、正しいID・パスワードでもログインできない、という事態が起こります。

会計ソフトとの連携を考えるときは、ここが分かれ道になります。IPアドレス制限を厳しくかけている場合、想定外の経路からのアクセスが弾かれ、連携や明細取得がうまくいかないことがあります。設定を変える前に、自社がどの範囲からアクセスする必要があるのか(オフィスのみか、リモートワークも含むか)を先に決め、そのうえで制限の有無を判断してください。設定できる項目や条件は変更されることがあるため、最新の内容は楽天銀行の公式サイトやヘルプで確認しましょう。

運用のコツとして、制限をかける場合は「解除手順を知っている人を社内に2人以上つくる」ことをおすすめします。ひとり社長の会社でも、回線やルーターの変更でIPが変わるとログインできなくなることがあるため、連絡先と手順をメモに残しておくと安心です。

手順:会計ソフトに楽天銀行の明細を取り込む

API連携の流れは、会計ソフト側が起点です。①会計ソフトにログインし、口座・金融機関の連携メニューを開く。②金融機関の検索欄で楽天銀行(法人)を選ぶ。③案内に従って、ネットバンキングのログイン情報や追加認証を入力する。④取得できた明細が会計ソフトの取引一覧に並ぶことを確認する。この4ステップです。連携後は、明細が自動で取り込まれ、勘定科目の推測や仕訳ルールを設定すれば記帳の手間が大きく減ります。

CSV取り込みの流れは、銀行側が起点です。①ネットバンキングにログインし、入出金明細の照会画面を開く。②取得したい期間を指定して、ファイル形式(CSVなど)を選んでダウンロードする。③会計ソフトの「ファイルから取り込み」メニューを開き、そのファイルを選ぶ。④日付・金額・摘要などの列が正しく対応しているかを画面で確認して取り込む。列の対応付けを間違えると金額がずれるので、初回は少ない件数で試すと安全です。

取り込み後は、必ず残高の突き合わせをします。会計ソフト上の口座残高と、ネットバンキングの残高が月末時点で一致しているかを見れば、重複や抜けにすぐ気づけます。API連携とCSVを併用すると同じ取引が二重に入ることがあるので、重複チェックは習慣にしてください。

うまく取り込めないときに見る順番と、手数料・コスト面の考え方

連携が止まった、明細が来ない、というときは次の順に確認します。①ネットバンキングに手動でログインできるか(パスワードの有効期限切れや、追加認証の登録先変更が原因のことがあります)。②IPアドレス制限などのセキュリティ設定が影響していないか。③会計ソフト側の連携ステータスに再認証を求めるメッセージが出ていないか。④銀行や会計ソフトのお知らせで、システムメンテナンスや仕様変更が告知されていないか。この順で見ると、原因の切り分けが早く済みます。

どうしても自動取得が復旧しない期間は、CSVで手当てするのが実務的です。連携が止まっていた期間だけを指定してダウンロードし、重複しないように取り込めば、記帳の遅れを最小限にできます。

コスト面については、インターネットバンキングの利用や振込にかかる手数料、明細の取得条件などは改定されることがあります。この記事では具体的な金額には触れませんので、楽天銀行の公式サイトで最新の手数料体系と、明細の照会可能期間を必ず確認してください。会計ソフト側の連携機能も、プランによって使える範囲が異なる場合があります。

なお、取り込んだ明細をどう仕訳するか、電子帳簿保存法の考え方に沿った保存をどう整えるかは、会社の状況によって扱いが変わることがあります。要件の詳細は国税庁など所管官庁の資料を確認し、判断に迷う場合は顧問の税理士にご相談ください。

よくある質問

楽天銀行の法人口座は、どの会計ソフトでもAPI連携できますか?

対応状況は会計ソフトごとに異なります。契約前に各社の公式サイトで対応金融機関の一覧を確認し、法人口座(個人口座とは別枠で掲載されることがあります)が含まれているかを見てください。対応していない場合でも、明細CSVのダウンロードと取り込みで運用できることが多いです。

IPアドレス制限をかけると、会計ソフトとの連携はできなくなりますか?

設定内容と連携方式によって影響の出方が変わります。アクセス元を厳しく限定していると、想定外の経路からの取得が弾かれることがあるため、リモートでの利用予定も含めて必要な範囲を決めてから設定するのが安全です。設定できる項目は変更されることがあるので、楽天銀行の公式案内で最新の内容を確認してください。

明細はどのくらい過去までさかのぼって取得できますか?

照会できる期間には上限が設けられているのが一般的で、その範囲は銀行や画面によって異なります。決算や税務対応でさかのぼる可能性を考えると、月次でCSVをダウンロードして社内に保存しておく運用が安心です。期間の条件は公式サイトで確認してください。

API連携とCSV取り込みを両方使っても大丈夫ですか?

併用は可能ですが、同じ取引が二重に登録されやすい点に注意が必要です。CSVで補うのは連携が止まっていた期間だけに限定し、取り込み後に残高の突き合わせをして重複がないか確認する運用をおすすめします。

この記事で取り上げたサービス

あわせて読みたい

「法人口座」の記事をすべて見る →

次に決めること

記事をすべて見る(1087本)→

この記事は一般的な情報をまとめたものです。税務・法務・労務の個別の判断については、税理士・弁護士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。 料金や条件は変わることがあるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトで最新の内容をご確認ください。